妊娠高血圧症候群は胎児にも影響がある? | 体の悩み解決ブログ

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妊婦になって初めて妊娠高血圧症候群という言葉を聞く人も多いかもしれません。以前は妊娠中毒症という呼び方をしていましたが、世界基準に合わせて日本でも妊娠高血圧症候群というように変更されました。産婦人科に行くと、医師からよく妊娠高血圧症候群に気をつけましょうという説明を受けたりすることがありますが、なぜ気をつける必要があるのでしょうか。


妊娠してから産婦人科で検診を受ける場合、始めに尿検査を受けることがあるかと思います。これは腎臓の機能を調べるための検査です。毎回検査結果にはドキドキするかもしれませんが、この時に調べて分かるのが尿蛋白と糖です。これらは本来尿の中には多く出て来てはいけない物質です。尿蛋白がひどい場合、蛋白が母体から失われていき低蛋白血症となり胎児に栄養が十分行き渡らなくなる可能性があるのです。また、血圧を計測するのもこの妊娠高血圧症候群を調べる為です。あとは浮腫もチェックがあるかと思いますが、これらの高血圧、尿蛋白、浮腫というのは妊娠高血圧症候群の症状です。妊娠することによって母体の腎臓に負担がかかってしまい、負担に耐えきれなくなるとこの病気を発症することがあるようですが原因は定かではないようです。


妊娠高血圧症候群になると本来へその緒を通じて赤ちゃんに送る酸素や栄養がうまく届かないようになってしまい、その状態が続くと胎児は成長しにくくなり胎児が危険な状態に陥る可能性があります。そういった場合には未熟であっても帝王切開で赤ちゃんを出産しなくてはならないということもあり、最悪の場合は胎児死亡ということもあります。未熟児は体重も少なく弱った状態で産まれることが多いので、後遺症を残す可能性もあります。


また、赤ちゃんに対する影響も大きいですが母体にとっても妊娠高血圧症候群は大きな影響を及ぼしかねません。高血圧、浮腫がひどくなるとけいれんを引き起こしてしまうこともあります。こうなると母体も危険な状態となる可能性があります。他には胎盤の早期剥離を引き起こす可能性もあります。赤ちゃんを産む前に胎盤が先に剥離してしまうことです。早期剥離は非常に危険な状態であり、母体にも胎児にも命に関わることです。少しでも異常を感じた場合は救急車を呼ぶなどして一刻も早く病院へ行く必要があります。大出血を伴うこともあるので注意が必要です。


妊娠高血圧症候群にはこれらの非常に危険なことを引き起こしてしまう可能性があるので、予防する必要があります。産婦人科でも医師や助産師が口うるさく言うのは、命に関わることだからです。予防するには、ダイエットのようですが食事療法が大切です。塩分を控えたりカロリーを制限したりすることによって、大分数値も正常値に戻すことが期待できます。妊娠したからといって二人分しっかりと食べなくてはならないと言われてきましたが、最近では昔と違って高カロリーの食事が増えて来ているので、それまでに比べて食事を多くとっているとカロリーオーバーとなり,肥満になってしまいます。肥満は妊娠高血圧症候群の原因となるので、妊娠初期から食生活に気をつけて予防していきましょう。