便秘で悩む女性は大勢いますが、その中でも妊婦は特に便秘になりやすいといいます。妊娠すると、プロゲステロンという黄体ホルモンが多量に分泌されるのですが、これによって腸の働きが抑制されてしまい便秘につながります。また、ホルモンバランスが変化することにより、自律神経失調症の状態になり、神経の伝達がスムーズに行われず排便が滞ってしまうというのも原因の一つと考えられています。妊娠後期になると赤ちゃんも大きくなってくるので、子宮が腸を圧迫してしまい、排便しづらくなってしまうことがあります。
妊娠中以外ならば、辛い便秘の場合は便秘薬を使ってしまうこともあるかと思いますが、便秘薬には「妊娠中の方はお控え下さい」といったようなものがあるので、注意が必要です。妊娠中は便秘薬だけでなく、様々な薬の服用に気をつける必要がありますが、これは万が一胎児へ何かの影響が出たらどうしよう、という不安があるからです。
便秘薬には基本的には胎児へ影響のあるような成分は含まれていないものが多いです。しかし、大腸を刺激して便通を促すタイプの便秘薬は、子宮を収縮させてしまうこともあるので、大量に使った場合に流産や早産の原因となることもあるので注意が必要です。どうしても辛い便秘の場合には産婦人科医に相談するか、薬剤師に相談しましょう。中には市販の便秘薬を利用しても良いという医師もいるようですが、用法用量を守るようにしましょう。
妊娠中の便秘は辛いものですが、なるべく食生活などの生活リズムを整えることで腸内環境を良くし、便秘対策をするように心がけましょう。水分や食物繊維を多くとったり、軽い運動を行ったりしてみると良いかと思います。