原始反射って赤ちゃんの頃に消えているのに成人に関係あるの?という質問をいただきました。
発達運動学という分野があって発達に伴う運動の獲得についての学問です。発育の段階に合わせて原始反射は消失するとされていますが消失するのではなく成長に合わせた運動の学習によりコントロールされるようになっています。
コントロールであって抑制して出現しなくするのではなく上手に利用する必要があります。フェルデンクライス法など色々なボディワークで赤ちゃんの動きを真似すると腰痛が無くなったとかスポーツのパフォーマンスが向上したりするのは誤った学習によって上手に使えていなかった原始反射を利用することを学習出来たことによるものだと考えられます。
大人が赤ちゃんの動きを真似しようとしても随意運動が邪魔したり、代償運動が起こったりでなかなかうまくいかない場合が多いですが繰り返しリラックスして行うと無意識に余計な力を入れているなど自分の体の癖に気付いたりします。
乳児期の運動だけでなく幼児期にしたような逆上がりや木登り、ケンケンパや竹馬・鬼ごっこなどの遊びも重要だったりします。
最近の子供はそれらが足りていない事が多いので子供の頃からの猫背や外反母趾などの足の変形も多く見られるようになっています。
姿勢は構造だけでなく調整する機能の部分も重要で施術者は機能面からの視点もしっかりと学ぶ必要がありますね。