「Yesterday Once More」の呪い | からP@ミルクセーキ音楽P

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歌う作曲家Pです。

皆さんは「Yesterday Once More」という曲をご存知でしょうか?…笑。

ちょっと長いですがきいてください!

 

実は私…この曲にトラウマがあります。

 

この曲は子供の頃の大ヒット曲で、私もとってもよく聴いたし歌詞を覚えて歌ったりもしたし、それはそれは想い出深い曲でした。

 

80年代になってCDの時代が来たとき、他のアーティストがそうだったようにカーペンターズの音楽もベスト盤などの形でCDが発売されるようになったんです。

 

ところが!

 

リチャードはその際に、この曲を当時のオリジナルのままではなく「リミックスしてピアノなどを差し替える!」という作業を行い!なんとAメロのコードを1箇所「変えて」しまったのです!

 

最初この新ミックスを聴いたとき「え?????」と思って身体が固まるほどのショックを受けました。

 

リミックスで音がよくなるのは、まあいいですよ。でも!コードを変える!というのは違うだろ!と。いくら作曲家本人とは言えども、一度世の中に放たれたものを改悪するというのはやっちゃいけないよ!!とものすごく怒りがわきました。

 

そのあとにリリースされて買える「イエスタデイワンスモア」は、こうした作為の結果、「ほとんど」改悪後のバージョンばかりになってしまいました。まるで「ここのコードは最初からこうだったけど何か?」と主張しているようです。

 

その後私は、この曲が一切聴けなくなりました。

あの部分で違うコードが出てくるかと思うと怖くて聴けないのです。外出先で流れても、さっと身を避けるように逃げてしまいますし、CDとかでも必ず飛ばします。

先日までやってた「サウンド見聞録」の特集でも、この曲だけ流さなかったのはそういう理由でした。

 

さて。

私だけこんなに怒ってるのかと思ってたんですけど、そんなことないんですね。世の中のヒトはちゃんと聴いています。実はたくさんのファンの人がこのことに怒りを表明してたことが最近わかったんです。みんなも私と同じように、このことにショックを受け、なんと「当時のものはそのまま出してほしい!」とリチャードに訴えたようなのです。

そしてリチャードも納得したんでしょう。限られた形ではありますが、2015年以降にサブスクやCDでリリースされた「イエスタデイワンスモア」は、当時のままの音源も復活するようになりました。

 

その前にリリースされてたベスト盤は今も売っているので、それらは「改悪バージョン」ばかりなのですが、最近リリースされたコンピなどの一部で「オリジナルシングル」の音源も聴けるようになったんです。

 

そうして私もやっと、先日その音源を探し当て、45年ぶりに「イエスタデイワンスモア」を聴くことが出来ました。私の思い出がやっと帰ってきました。生きててよかったね。

 

via Recording Daze 4.0
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