インタビュー5人目は白井貴光さん。実は都内のピアノが弾けるバーなどで、彼が演奏する姿をしばしば拝見できるのですが、さてご本人の音楽ライフはいかに??
Q:今はどんな仕事をなさっていますか?
A:金融機関で働いています。決算、資産運用、リスク管理など数字を扱う業務が多かったのですが、この4月から企画部門へ異動となり、これまでとは業務の内容が変わりました。
Q:普段はどのくらい練習していますか。また年にどの程度人前で演奏していますか。
A;練習は仕事が休みの日だけです。休みの日一日あたり2時間くらいかな。人前での演奏機会は、年に1回のピアノ教室の発表会と、それ以外に1回程度です。ただしこれらとは別に、ピアノを解放しているバーで弾くこともあります。
Q:カプースチン作品と最初に出会ったのはどんなことがきっかけで、どの曲でしたか?
A:8つの演奏会用練習曲Op.40です。今から10年近く前、ヤマハ渋谷店(当時)で、他の楽譜を探しに行ったときに偶然見つけました。CDを試聴して衝撃を受け、すぐ楽譜とともに購入しました。
Q:カプースチン作品を練習する際は、他の人の作品とは練習方法が違いますか。
A:練習自体は、他のクラシック作品と同様に行っています。ただ、ジャズやロックなど、他のジャンルの音楽を意識的に多く聴いています。
Q:今回の曲を選択した理由は何ですか(演奏したのは24のプレリュード作品53の第3番、ピアノ・ソナタ第2番 作品54の第4楽章)。
A:アムランの演奏を聴いて、この曲を一度取り組んでみたいと思っていました。とても難しい曲とは知っていましたが、せっかくの大舞台なので自身を奮い立たせて練習しました。
Q:カプースチンの作品のどんな点に惹かれますか?
A:自由で即興的な雰囲気をもっていながらも曲の構成がしっかりとしている点です。今までに接したことのないタイプのスタイルで、楽譜を読むだけでも楽しさ、奥深さを感じます。
Q:また「祭り」が開催されるとしたら、参加なさいますか?
A:是非参加したいです。今回、自分の演奏そのものについては納得できるものには遠く及ばなかったのですが、プロ・アマを含め多くの方と出会ったこと、皆さんの演奏を拝聴できたことはとてもいい経験になりました。次回までに少しずつでも練習を重ね、弾ける曲を増やしていきたいと思います。
Q:カプースチン本人にはどんなことを伝えたいですか。
A;魅力のある作品を数多く生み出しており、尊敬しています。また、カプースチン氏の作品を通じて、ジャズを含め音楽の世界が広がったと感じています。次にどのような作品を作られるのか、楽しみにしています。
どうもありがとうございました。