父の一周忌を終えて思う
70年前のこの日
14歳だった父はどんな1日を過ごしたのだろうか
その少年に20年後に娘が生まれると告げたら
どんな反応をするのかな
14歳の少年には
敗戦からの20年は
どれほど遠い未来に思えるだろう
冷房のきいた窓越しに
微かな蝉しぐれを聞きながら
真っ青な夏の空を見上げる
部屋の中ではその頃の父と同世代私の息子が
夏休みの宿題と戦い
アイスの誘惑に負け
ゲームの誘惑に負け
それでものんきにあと2日で終わらせると
自らを追い詰めている
70年前の父は情けないと憤慨するだろうか
孫が可愛くて仕方なかった父
大きな雲はゆっくりと流れ
ただ平和のみを願って
穏やかに苦笑している
かっぱぶいこ