詩 「ある小学校の教室へ」
私たちは忘れてしまった
桜咲く校舎の入り口でもらった
黄色い帽子の眩しさ
新しい教科書を開くときめき
初めて席に着いた時の
友達になる前の友達の背中
私たちは忘れてしまった
先生の話に聞き入る静けさ
知りたいと思う時の目の輝き
教室の少し埃っぽい木の匂い
窓の外から聞こえる小鳥のさえずり
私たちはいつでも自由に振る舞う
そして休み時間の自由さを失っている
私たちはいつでもおしゃべりをする
そして自ら作り出す教室の静寂の心地良さを失っている
私たちはいつでも言いたい事を言う
そして永遠の心の友達を失っている
自ら正す事が出来るのに
誰もが気付いているのに
なぜかやめる事が出来ずにいる
みんなが読んでいる教室の空気
大切な仲間たちの空気
きみたちは美しい思い出を失っている
教室の空気が悪いなら
正しくないと気付いているなら
それは読むべき空気ではない
空気を読むな
正面から吹く風を読め
美しく澄んだ風を一人一人が吹かせて
もう一度心の波を静めれば
水面に輝きは戻り
楽しい日々の思い出となり
きみたちのずっと先の未来の
強さと支えになる
忘れないで欲しい
今この 子ども時代の
毎日のひとこまひとこまが
きみの心の宝箱の中身になるんだ
かっぱぶいこ