演劇人生 -92ページ目

演劇人生

今日を生きる!

痛ましい事件が絶えない・・・

自分だけ安穏としていていいのかという思いもある。


今年9月に三浦綾子さんの「母」を劇化上演するが、

それまでの期間のもどかしさを感じながら、

いささか暗い話になるが、いまの思いを書いてみたい。


私たちが生まれてきたのは、

人を殺すためにでも、殺されるためにでもない。

人を愛するために生まれてきたのだ。

(三浦綾子)


世界中、争いは絶えない。


自爆テロ・・・

殺戮、騒動、対立、資源、権益の奪い合い。

通り魔事件、家族同士のいがみ合い、

親が子を、子が親を、或いは兄弟姉妹間での

溝埋まらない争いなど・・・


広大な宇宙の中に、

地球は超驚異的な働きによってこんにちを迎えている。

そこに存在する生命体も、非生命体もすべて、

神秘的な誕生と育みを受けて今日に至っている。


しかし人類は自らを万物の霊長として位置づけ、

破壊を繰り返し、多くの生命を絶滅させ、

その欲望を達成させるための蹂躙を重ねている。


そして、人の世の中においては、

何時の世も頂点にいるものは常に権益と向き合い、

地位保全に汲々とし、攻撃の手段を選ばず。

底辺にいるものは常に命と向き合って喘いでいる。


その時々に繰り返される悲惨は、

喉が潤えば忘れ去られる。


かつて(昭和初期)の日本を生きた人々に、

飽食などという時代の来ることを想像し得たろうか。


コンビニで時間を過ぎると廃棄される弁当を、

もし当時の日本人に見せたら・・・何というだろうか。

劇団生活
     東北の各地方にあった娘の身売り相談所

今どきの若者にこんなことを言おうものなら、

「北朝鮮じゃあるまいし」

(言われたことがある)


戦争もそうだ。

ゲーム感覚でとらえられている若者もいる。

劇団生活
    かつてのベトナム戦争で村を追われた子どもたち

数十年前の出来事も忘れ去られようとしている。

劇団生活
           被爆当時の広島

人間の歩んできた歴史のすべては

私たちの足跡なのだ。

劇団生活
        長崎で被爆したマリア像

「何を今更・・・」

といえるような歴史はひとつとてない。


立ち止まる必要はないかもしれない。

しかし、振り向くことは必要ではないかと思う。


ただただ前を見て、突っ走るのではなく、

さまざまな進歩や発展には功罪あい半ばするという

二面性のあることを常に考える必要がないだろうか。


秋葉原の無差別殺傷事件の公判のニュースや、

ロシアでの自爆テロ事件、少女傷害事件と

サッカーアジアカップなど様々なニュースが渦巻いている。


勿論、サッカーの韓国戦勝利を喜ぶのもいい。

だが、その前後の痛ましいニュースに、

「またかよ」

「へえ、考えられないよな」

「おれには出来ねぇな」

「そうか?」

「アッ八ハッハ・・・」

こんな反応を耳にする。

これは理解できない・・・いや許せない思いだ


しかし、こんなことを書いている我輩も

その人間の一人・・・


そして、

我輩は何も言わずに、そこを立ち退いた。

・・・これも許せない。


昨年暮の17日、

なかの芸能小劇場で実施した

第1回「劇団アドック祭り」で上演した作品、

「この重きバトンを」の戯曲を読んでの

感想文をいただきました。

劇団生活
     「劇団まつり」チラシ

劇団生活
    第3部「この重きバトンを」


大阪在住の細田さんからです。

劇団生活

「この重きバトンを」を拝読いたしました。

それについての考察をここに明記致します。



まず、場面設定ですがどこにでもありそうな家庭のようで

息子の明が親父の鶴吉にお金をせびりに来ることで

何か事情のある家庭であることが伺えます。


鶴吉が「大学ノート」(注1)を取り出すまでに

明が鶴吉と母の友江と女中の則子に対する心無い態度が

相当以上であり、軽んじていることがはっきりとわかります。


(注1)晩婚であった鶴吉は55歳で子をもうけました。その子明は、

    「おれの年だったら、親はせいぜいが40代か50代だ」と72歳の父をなじります。

    その鶴吉が、自分の歴史を書き綴ってきたノート。


つまり、自分の父のノートを見るまでは

大学の入学試験に落第して家族に荒れている

どうしようもない青年として描かれています。


場面は、「大学ノート」を見ることによって鶴吉の過去を

知ることによって最後に軽んじていた父鶴吉の人となりや

人柄の良さ、更には犠牲的精神を知ることにより、

明は恐らく自分を恥じたでしょう。


更には罪の意識でしょう。

最後には号泣しています。


これは、一人の息子が親父の背中を見ることで

親父と向き合う物語だと感じました。


それは、奉公人であった鶴吉が懸命に働き、

呉服屋マル三(注2)の人たちの信頼を得て、

特に呉服屋の娘ユキに愛され、

肺結核になって縁談を断られた彼女を娶り、(注3)

看病しつつ出征していく様は、自分を愛した人を

無償の愛情によって包みこむ自己犠牲的で崇高な

愛の形であるように思います。


(注2)石狩川の氾濫で父を亡くし、母に育てられ、10歳になった時に出された奉公先。

(注3)当時、肺結核は死刑の宣言を受けるのと同じでした。

    隔離された呉服屋の一人娘の看病をかって出た鶴吉は

    娘ユキと結婚して呉服屋の跡取りになりました。


それは、鶴吉の息子へのメッセージの中で

一番重要な部分であり、

冒頭での明の家族への態度とは明らかに対照的です。


それは、朗読されるのであれば涙というよりも

むしろ勇気と優しさに惜しみない拍手喝采を送る場面であり、

女流文学者として著名な三浦綾子女史の

「愛」に対する憧れや考え方を偲ばせます


息子明は、父を愛するだけでなく、

尊敬できる何かを感じる部分であるのは勿論です。


戦争から戻った鶴吉はマル三が倒産した事、

ユキが亡くなった事、

ユキの父母の不遇なその後の人生を聞いた後、

ユキの幻を見ます。

しかし、幻でしょうか?。(注4)



「重荷を背負う」というのは

自分が相手の重荷を背負っているのみと

考えるのはむしろ傲慢でしょう。


戦場で知り合った男がいっていたように、

ともに「重荷を背負う事」だと私も思います。(注5)


(注4)太平洋戦争で中国へ送られた鶴吉が帰国してみると

    店は他人に渡り大旦那も妻のユキも亡くなっていました。

    幻とは、世を去った妻ユキの幻影です。

(注5)何もかも失った鶴吉は、かつて懸命に生きたことを

    振り返り、水泡に帰した過去を幻のように思いました。

    しかし、愛し愛された人々の幻を見る中で、

    その生き様はすべて自らを生きるためにしたこと・・・

    自分を生かす道だったことに気付くのでした。


ユキの存在が戦場で鶴吉を生かした心の支えであったように、

鶴吉もまた不遇なユキにとって惜しみない看病を含めた

愛によって結婚してくれた相手であり、

ともに苦難を分かち合うという事で

人生を歩んだ夫婦だったのでしょう。



これは、明の父が息子に渡したバトンというのであれば

人間への愛を語ったバトンでしょう。

重いというのは命の重みに他なりません。

明は、号泣した後重みのあるバトンを握りしめる時には

家族に対する態度も必ず自分一人で生きて来れたわけではない事を

想わせるものに変わると思います。


遅くなりましてすみません。

自分なりの感想としてお送りいたします。

劇団祭りが終わった昨年12月17日

その翌々日に中国にでかけた劇団員がいる。

2週にわたる漫遊・・・「いいなァ!」

劇団員みんなの口をついて出たことばだ。

先日の新年会で彼からのお土産が配られた。

それが・・・

劇団生活
これだァ!

「おッ、我輩のプロ画のストラップじゃないか」

裏を見ると、

劇団生活

「これはいい!」

彼が主役を演じた作品、

三浦綾子さんの「この重きバトンを」というタイトルが入っている。


なお、第2回目の新年会が来週土曜日にある。

こちらは、三浦綾子さんのファンの会、

「光綾の会」との合同で行います。

会費は無料。

何か一品(冷蔵庫にある残り物でもOK)持ち寄りシステム。

会場は40人は楽に座れます。

みなさん、如何ですか?


但し、劇団員にされるかもしれませんが・・・


では、以下は、劇団アドックの食べている風景です。


劇団生活 食べる

劇団生活 乾杯!

劇団生活 ついでに・・・
  毎回の稽古場の〆は食事!
劇団生活 合宿でも・・・
合宿初日ソバリエによる手打ち蕎麦パーティ。前にはてんぷらの山    

劇団生活 舞台でも
   アドックの舞台はすべて本物を飲み食いする「母」再演


ここでエピソードをひとつ・・・

ぼた餅を食べる場面で、小豆アレルギーの女優さんが・・・

このぼた餅は初日から楽日まで吉野晴三なる劇団員の

手造り・・・。そこで彼は考えて、小豆に代わりに

チョコレートをコーティング! これで全舞台Ok!

・・・すごいでしょう?
劇団生活
     喫茶店の場面もコーヒーをいれている「壁」舞台稽古

           「おゝ・・・熱いよ!」


9月に公演する「母」の消えもの(舞台で消えてなくなるもの)

赤飯、ぼたもち、おしんこ、味噌汁、お茶・・・等々。

但し、直接食べないパンやあんこ餅は、

イワサキ食品模型でオリジナルの模型を特注!


食べることの好きな人にも・・・

アドックの舞台公演では・・・目が離せません。

俳優の卵・・・

こんな卵はない。

ことばを変えて、新人もない。


人間に卵はないのと同じように、

例えにしてもソレはない。


「お宅さんの主観的見解でしょ?」

「でしたら、客観的に違うという説明が出来ますか」


「・・・そりゃ、人は卵からは産まれないさ」

でも、例えとして・・・と言いそうになって

が、このことばは呑みこんだ。


喫茶店で、「母」の第1稿を読んでいると

「失礼だが・・・」

と声をかけてきた男性がいた。


ぼくよりは明らかに若いと思えたが、

本人は、自分が上だと思っていたようだ。


その人は俳優の卵を育てているという。

「じゃ、ひよこにして卒業させるんですか?」

このようなことから話は始まった。


だからうちの劇団に入った人は、

その時から俳優です。

その人を俳優というからには、

いうぼくにも責任はあります。これが、

「ぼくは俳優の卵なんていないと思う理由です」


卵を産むのなら話はわかる。

卵を育てるという意味が、ぼくにはさっぱりわからない。

理屈ではなく理解できない。


何万も何十万(時には100万を超)のレッスン料を

払って卒業して劇団に来る若者がいる。

高額で、無駄なお金を払った彼等を可哀そうに思う。

自分への投資にも垢にも・・・否、

こ汚い垢になっていたりする。

ひとりモデル志望で勉強したいという男が

劇団に来たが、「お金を返してもらってこい」

と言ったことがある。


養成所のすべてがそうだとは言わないが、

純真な若者を食いものにするのだけはやめて欲しい。


ぼくに話しかけてきた男の勇気には敬服する。

ただ、「教える」とか「養成する」という御仁は、

もう少し勉強して欲しいと思う。

ぼくからの下らないチャチには敢然と反駁して欲しい。


途中でぼくの携帯に電話が来て

話は中途半端に終わりになった。


新橋からの帰りに立ち寄った喫茶店での

他愛のない話である。

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新年会(第1回)

18日火曜日の劇団アドック新年会

並べ終わらないうちに下辺ローストビーフは

残り少なく・・・すいません(私が食べました)。

光綾の会との合同新年会は29日(土)です。


みなさん、遊びにいらっしゃいませんか?
劇団生活
何か一品の持ち寄りスタイルです。

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コンロ等はありますので、魚も焼けます。

劇団生活
但し、焼き網はお持ちくださ~い!

劇団創立10年記念の今年、

これまでの上演記録を出版したいとも

思ったが、15年目でいいのではないかという。

「母」に次いで上演した作品も

順通りとはいかないが掲載してみます。


■三浦綾子作「新しき鍵」

      中目黒ウッディーシアター

 三園ゆう子が三浦綾子を演じた。

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        三浦綾子の三園ゆう子  
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天国から降りたった2人(ギターは一昨年デューク・

エイセイス加わった大須賀ひでき)
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    三浦綾子と夫君光世、と綾子の友人


■神尾哲人作「そして河童は消えた」

      親子劇場 明治神宮参集殿
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 私利私欲の策略に、河童はこの世から姿を消した
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    河童のお皿の水を沸かして飲めば、

    人は千年も長生きするという・・・


■神尾哲人作「どんどはれ!」

 明治神宮夏休み子ども祭り

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■さとうひろみ作 神尾哲人翻案

             原作名「高円津カフェ」

          「赤坂6丁目カフェ」

        赤坂「新葡苑」

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■ルナール作「にんじん(赤毛)」

        表参道「マラネッロ」

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■O・ヘンリー作「最後のひと葉」

        赤坂「新葡苑」

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       稽古中の「最後のひと葉」
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            その舞台



■チェーホフ作

「熊」「結婚申し込み」「白鳥の歌」

        代々木グリシェン

劇団生活
        「熊」ポポーワとルカ

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■西島勉「祝婚歌」

          稽古場公演

劇団生活

            記念写真


■三浦綾子作 神尾哲人脚本「壁」

                  原作名「壁の声」

     中野区野方区民ホール

劇団生活
    「壁」はギターの弾き語りで始まる
劇団生活
              稽古中
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         たけし判事と庸子判事
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■第一回劇団まつり

        なかの芸能小劇場

 第1部 朗読&弾き語り

 第2部 百合庵お京秘話

 第3部 三浦綾子作「この重きバトンを」

劇団生活