演劇人生 -9ページ目

演劇人生

今日を生きる!

昨日港区のカルチャーで「表現教室」があった。

今回初めて参加した男性でNさんがいる。

昨日は夏目漱石さんの「吾輩は猫である」を朗読した。

他の人たちは芥川龍之介と向田邦子さんの作品だった。


読み終わったNさんに、

「速いなァ」

と言った。

「速いですか?」

「速い、速すぎる」

「自分ではゆっくり読んでいるつもりなんです」

「それNさんのスピード感覚ね?」

「ええ」

「吾輩は猫でしょう?」

「あ、そうか・・・これ、猫ですね」

「ええ」

「そうか。その感覚持てなかったです。ぼく、やっぱり素人ですね」

相手は人間ではなく猫なんだァとしみじみ言う。

「でも猫にはなれないでしょう?」

「でも、これ猫にならないといけないでしょう?」



「なれますか?」

「さあ・・・」

「これを書いた人は人間だし、猫じゃないですよ」


  ウィキペディアより拝借

       夏目漱石

「でも吾輩は猫だって名乗っているし」

こんな議論になるはずが、途中でま~るく収まってしまった。


私たちがよく耳にする言葉で、

「相手の身になって考える」

とか、

「気持ちはよく分かります」

などというものがある。

しかし、

議員たちが「国民のため」とか、

「みんなの幸せのため」

「国民の身になって・・・」

などという言葉が実現されたことがなかったように、

相手に「どれだけ接近できるか」

ということしかできないのではないのだろうか。

「猫の気持ちになりました」

などという言葉を聞いたら、

「この人、錯覚を起こしている」

のではないかと思うのです。

とまぁ、こんな話になりました。


どんなものでしょうか・・・!?


友人が突然「浅利さんのこと知ってる?」

という。

「なぜ?」と聞くが、週刊誌によるとね、

と話をしてくれたが・・・


そういえば、最近、ぱったり会うこともなくなった気がする。

去年だったか日比谷線の電車内で、

「あ、豪ちゃん」

と声をかけられたのが最後だ。

「先生、今日は電車ですか?」

「そう、僕はずっっと電車だよ」

そんな会話を交わして別れたが、

その後お目にかかることもなくなった。


随分前のことだけど、

「週刊誌に浅利さんの記事が載っていた」と耳にしたことがある。


以前所属していた劇団民藝が、

浅利慶太さんの演出で「ヴェニスの商人」を取り上げたことがある。

それまでの民藝を考えれば、

たいていの人は「えッ?まさか!」と思ったに違いない大事件だった。

米倉斉加年さんがバッサニオーでアントーニオは芦田伸介さん、

そして私はグラシャーノーだった。

シャイロックは滝沢修さん・・・。


この時、浅利さんから学んだものは多い。

図らずも「音」の問題は、私の師匠宇野重吉さん、浅利さんとも特に神経を使う演出だったと思っている。

「セリフの音が違う」というダメ出しを何回も聞いた。

宇野さんは

「ちょっとドレミファを言ってご覧」

「そのソの音だよ」

「違うなァ、それソの音か?」

ここまで言われると後が危ないと思わなきゃならない・・・

静まり返った稽古場である。


浅利さんで印象深いのは、

「日本語の特徴を考えて御覧」

この言葉だ。

「うちで、アエイウエオアオの稽古しないのには理由がある」

アイウエオでいい、いやアイウエオじゃなきゃならないという理由である。

アイウエオ イウエオア ウエオアイ エオアイウ オアイウエ

この50音稽古を稽古前に必ずした。


これらの経験を今、うちの劇団や、

港区のカルチャー講座で活かしている。


ところで浅利さん、どうしているのだろうか・・・


今後の劇団の予定が決まりました。

10月24日(土)25日(日)

(六本木)麻布区民センター「ふれあい祭」

      恒例「芋煮会」


       2014年「芋煮会」メンバー
 区民センター正面玄関前に開店します。

 安い、美味しいと評判の芋煮ですが、

 今年は原材料費が上がっているため、

 残念ながら値上げ必死かもしれません。

  ¥400(うどん入りは¥500)

  を予定しています。

11月12日(木)「雛」公演準備(搬入・仕込み)

  13日(金)仕込み&ゲネプロ(13:00予定)

    13日(金)19時(初日)

    14日(土)13時  17時

    15日(日)13時(千秋楽)


現在決まった予定です。

もう一つ赤坂の老人会の話。


「こんど芝居やる時は・・・」

と身を乗り出して提案してくれるご婦人がいた。

「老人会から、観に行く人にお弁当プレゼントっていうのはどう?」

お芝居をただで見られて

お弁当つきといえばいっぱい手が上がると思わない?」

というのである。

「そうしよう」

「いいね」


即きまってしまった。


いろんな問題が決着がつかなくて先延ばしになる会である。

にも関わらず、お芝居につられたのか弁当に魅力を感じたのか、

瞬時に決議される案件もあるのです。


私にとって言うことなし・・・

みんな、いい人たちでしょう?

赤坂の老人会での私の仕事は司会進行。


以前、婚礼やパーティ司会をしていたのを知っている人がいようとは思わなかったのですが、「うちの親戚の披露宴で司会をしていた」とか、「テレフォンショッピングやってるんだから司会なんて・・・」とかいう話で押し付けられたのが三年前。

「もうそろそろ他の人で・・・」

の申し出も一蹴される。

「あんたの天職なんだから・・・」


総会などとは申し訳の内容で、大部分はカラオケ大会。

一人で5~6曲歌う年寄りもいる。

「私も一曲・・・」

と控え気味にいうと、

「あゝ、どんどん歌ってよ」

と言うものの、すぐ後にリクエストカードを5枚も持ってこられちゃ、一曲歌うのが精いっぱい。

数時間のうちに30曲に達するのだから驚きだ。


「今日は頑張ったから」

とお弁当3個も持ち帰ったが、一つは今食べた。

もう一つは冷凍室に入れてきた。

じゃ、帰ったら解凍して写真をアップしますか・・・


赤坂の老人会・・・みんな元気です。