ある人のブログを拝見して感じ入ったことがあります。
さまざまなお芝居を観て、
難しくて理解できなかった自分を責めている。
「あゝ、自分とは違うなァ」
高校時代にたまたま経験した舞台出演で演劇の虜になり、
科学技術畑から急きょ方針を転換し、
大学の演劇専攻に進み一直線・・・
13年間、民藝という劇団に過ごし、
フリーになって劇団をつくり公演を続けてきましたが、
理解できない(?)お芝居もたくさん観たし、
観た人に「理解できない」と言われる芝居にも出演してきた。
その度に、理解できない自分を責めたこともないし、「理解できない」という人には、「立場が違えば当然」と言い放ってきたように思います。
現在、麻布で10に近い劇団が一緒になり、
麻布演劇市を組織していますが、
それぞれが自主的に活動していて、
創立記念に合同公演をなどという話もありますが、
なかなかまとまれるものでもありません。
「あそことは一緒になれない」
とか、
「役づくりで摩擦がうまれるよ」
「考え方が水と油だ」
などという違いばかりが表面化するものです。
「傲慢」というか、唯我独尊なのかもしれません。
わたしも少なからず・・・いや相当に頑固一徹、
他を受け容れない側面を持っています。
このことを気付かされました。
これは決していいことじゃないってことですね。
50年の長きにわたって舞台に携わってきましたが、
たどり来て未だ山麓・・・
それを天井に登ったような気でいました。
頭をガ~ンと打たれた思いがしました。
演劇の道は死ぬまで登頂できないだろうという思いになっています。
未だ山麓にある自分の足元を見つめなければなりません。
わたしの演劇の神様たち・・・
まだまだ神様は沢山います。