劇団の小さな新年会を開いた。
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ひとり熱を出したということで欠席になり、
ひとりはアルバイトを休めないという。
集まったのは7人でひとりは劇団外の人・・・
飲むのが目的の新年会などもあるようだが、
アドックは顔を合わせるのが目的だ。
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顏を合わせると、いつもの顔に違いないが愉しい。
そういえば「新劇 愉し 哀し」という本を書いた人がいた。
わたしの師匠の宇野重吉さんである。
確かに芝居をして楽しいことや嬉しいことはほとんどない。
悲しいという、心に非ざるような嘆きも、ままない。
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同じ劇団で苦楽を共にすることは、
テーマを共有するという大きな重荷を背にしなければならない。
その荷は重い。
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それなのに、劇団アドックは客演者に頼らざるを得ない。
・・・というのは、新年会に集まった人数でもわかるが、
劇団員が少ないからだ。
「いい芝居をするのに何故人が集まらない?」
こんなボヤキを耳にする。
「真面目すぎる」
「呑兵衛がいない」
「言われることが難しい」
といろいろな意見が出るが、本当の理由が分からない。
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わたしは「この劇団、いつかはつぶれる」と思っている。
だから、存在している今だから、
いい芝居を創りたいと思う。
命を懸けてもいい、いいお芝居を舞台に載せたいと思う。
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今年も、
アドックなんて小さな劇団が?
というようなドデカイ芝居をやる。
ちっぽけな、いつつぶれるか分からないような劇団が、
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小さな新年会に集まった面々は無防備で何の構えもない。
炊き込みご飯を満面の笑みで頬ばり、
から揚げを一口食べるごとに「美味い」をくり返す・・・
そんな連中なのである。
果たして戦国時代に飛び込んで、
生き残れるか・・・これから鍛えられるのだ。
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「覚悟召されッ!!」



