先日、エムズカンパニーの公演
「夕凪の街 桜の国」を観劇した。
重いテーマを扱った作品だ。
若い出演者たちが、よく圧し潰されなかったものだと感心した。
代表で、脚本と演出をした二宮さんも若い(と思う)が、
このようなテーマに果敢に取り組んだ、その姿勢に先ず拍手を送りたい。
作品を見ている間に、何度か憂鬱にさせられる。
わたしは年を食ってはいるが、戦後世代に仕分けられる年齢である。
しかし、父や母はまさに戦中に生き、
その歴史を、いやが上にも私に引き継いだのである。
父や母、祖父や祖母・・・彼らがいなければ私はここにいない。
そこに見せられた被爆の広島に生きた人々である。
太平洋戦争が、ピカがどんなものであったのか。
何故日本は戦争したのか、そして敗北したのか・・・
その戦争で、何人殺し、何人死んだのか。
この諸々を考えさせられる中で、憂鬱さに襲われたのである。
この事実から逃げようにも逃げられない自分がここにいる・・・
それを思ったとき、これを責任というなら、
受け止める以外にないのではないか。
何故なら、私は紛れもなく父や母の血を受け継いで今があるのだから。