不思議・・・
友人からのメールがあった。
東京から搭乗した機内で、
アドックの「最後のひと葉」を観た人に出会った
というものだった。
ある方から、
アメリカで歌手をしている友人が久々に日本に帰ってくる。
彼女のために、何か歌う場所をつくってあげたい
との相談を持ちかけられ、
「ぼくにはお芝居しかできないので・・・」
お芝居に歌で出演してもらって、
その後にミニコンサートアワーをつくる提案をした。
クリスマスの近い時期だったので、
O・ヘンリーの「賢者の贈り物」か「最後のひと葉」に
作品を絞って脚色した。
画家を目指す二人をそのままにして、
周囲の人物にいささか変化を加えて「最後のひと葉」が
完成して稽古に入った。
立ち稽古に入った頃歌手が加わった。
彼女をストリートパフォーマーとして、
お芝居の出だしに一曲オリジナルを歌ってもらい、
中で、イエスタディーワンスモア、
最後に、アメージンググレースの3曲。
終演後は5曲くらいのミニコン・・・
小洒落た中華料理店の地下を借りて劇場にし、
2階と1階を利用してランチとディナーに分け、
ほぼ満員の盛況のなかで上演ができた。
ぼく等の選択するレストランの条件として、
(もう一軒、表参道にイタリアンがあるが)
第一に料理が美味しいことが挙げられる。
いくらいい芝居をしても料理が不味いと
全体の評価が地に堕ちるからだ。
2日間3回公演の中に来て頂いた方と、
その時はアドックとの縁もゆかりもなく
今年初めて「壁」を観て頂いたもうひとりと
同じ機内で、並びの席に座るのは、
偶然という以上に奇跡に近いはずだ。
しかし、この不思議が、いとも簡単に生まれる・・・
それまで一度も会ったことのない同士なのである。
何百万分の1・・・の不思議としか言いようのない
不思議が・・・いとも、簡単に・・・
「これは、何を意味しているのだろうか・・・」
それこそ、「不思議な力」
が作用していると思うのは
間違いだろうか・・・