滅多に見ない夢を見た。
何処へ行くのか、
何処から来たのかも定かではないが、
行かなければならない何処かへ向けて歩いていた。
ただ一つ、山に向かっているのだが、
ふと行く先を見ると、
そこには山がそびえていた。
画 ミミさん
ぼくはまた歩き出した。
随分歩いて先を見た。
「・・・・・?」
ほとんど進んでいない。
「随分広い裾野なんだ・・・」
また歩き出した。
また、随分歩いて前を見ると・・・
「いくら歩いても山道に入れない」
恐れを感じた。
目的地に行き着くことが出来るのだろうか・・・・
先人の言がある。
将棋の頂上に立ち、今の心境を聞かれ、
「辿り来て、いまだ山麓」
と語ったという。
こんなことを考えながら歩いていた。
目的地にたどり着くには歩いているだけでは駄目かもしれない。
そう考えた時に目が覚めた。
汗をかいていた。
珍しく見た夢がこれだ。
目的地に到達した人は謙虚だ。
ぼくはしばしば謙虚な人だと言われている。
目的地に立ちもせずに、謙虚だといわれるのは可笑しい話だ。
ただ引いているだけじゃないのか。
自信のなさを誤魔化しているだけじゃないのか。
薄く挿し込むブラインドを通してくる光りを見ながら、こんなことを考えていた。