ブログネタ:あなたの大好きな街TOP3は?
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ニッポンのあそこで 公式HP
住めば都と申しますが、
なかなか馴染めない街もありますれば、
数日の滞在で、心の中にしっかりと根を下ろし、
かさついた心に、懐かしさと優しさをもたらしてくれるよう街もあるものでございます。
このように語る老婆の話を書かせていただこうと思います。
まず語られたのが岐阜県の奥美濃、
郡上八幡でございます。
鵜飼で有名な長良川の上流、吉田川をはさんで開けた街でございますが、
用水路から取り入れた水が街中を走り、
人々の暮らしを支え続け、宗祇水というところの水は、
日本名水百選にも選ばれているのでございます。
冬は静かなたたずまいを見せ、
夏には夜を明かして踊る郡上踊りに賑わいます。
この踊りには歴史に残る謂れがございますが、
話せば長くなりますので簡単にお話いたしましょう。
雨も降らぬに 袖しぼる 袖しぼる ソレ 袖しぼる・・・・
大飢饉の歴史に記される宝暦の飢饉がございますが、
数年の冷害で作物は獲れず、年貢を納められないどころか、
農民達は雑草や木の皮も食いつくすような有様でございました。
お上への直訴も失敗に終わり、
首謀者たちは街の入り口、穀見ヶ原で獄門さらし首にされたのでございます。
農民達の思いは届けられませんでしたが、
お上は領主を金森から青山に変え、目先をかわすことにしたのでございます。
新しく城に入った殿様の青山は、
農民の懐柔をはかるためにに、唄と踊りを推奨したのだそうでございます。
“郡上かわさき”をはじめとして今に残る民謡の数々は、
ここで生まれたのだそうでございます。
小京都とも言われるこの街は、
家々が切れ目なく軒を連ね、
人々の心も、連ねた軒のように、或いは街中を走る水のように、
暖かなつながりを感じさせているのでございます。
二番目は北海道の厚岸でございます。
何がよかったかと申せば、美味しい蛎でございます。
あんな美味しい蛎を食べましたのは、後にも先にも、
厚岸いがいではございません。
街自体はどうという所ではございませんが、
あの蛎を毎日食べられれば言うことございません、はいッ!
軍手をした左手に蛎をのせ、
ドライバーで上蓋を剥がすのでございます。
まァ、わたしは力がございませんから、
地元の人にとってもらい、
はいはい…レモンをチョッ…
それで食べるのでございます。
三番目は今住んでいる赤坂でございます。
ここだけは住めば都…あら、ごめんなさい。
住まなくても、東京でございますから都でございますわねぇ…(^O^)
失礼致しました。
まァ…ビルがどんどん出来てきて、
生きるのに肩身の狭い感じも致すのでございますが、
あっちには東京ミッドタウン、
こっちには赤坂サカス…
ちょういと行けば六本木ヒルズでございましょう?
遊びに困らないのが、年寄りには何よりでございます。
コンビニも…映画館も…び、美術か…か…
・・・・?
あれッ…
お婆ちゃん、好きな街トップスリーを語った途端に寝入ってしまいました。
美味しい蛎でも食べている夢でもみて、ごゆっくりおやすみなさい!
グッドナイト&グッドラック!

