ファッション談義
東京ミッドタウンの1Fフロアでの1コマ・・・
些か年配者だが、間違いなく坂戸から来た夫婦の会話。
リュックのネームプレートに坂戸市云々とありました。
「おい、あれ…尻だして歩いてるぞ」
「バカだね…流行りなんだよ」
「あれがか?」
「臍だしルックっていうの」
「だって、ありゃ、臍じゃない、尻だよ」
「ついでに出してるんだから、ジロジロみないでよ」
「おッ、こっち見て笑った!」
「バカだね…助べに思われるよ。それよりあっち!」
「うむ?」
「あの男、上着裏返しに着てないかい?」
「ありゃ、ホントだよ。ケケケケ・・・教えてやるか?」
「連れがいる」
「バカだなァ、一緒にいて気がついてねェんだよ」
「アベックでも他人事なんだよ。ありゃ上手く行かないねェ、きっと」
「まったくだ。オレなど暗闇でパンツ裏返しにハクことあるけどよ」
「恥ずかしいこと言うのやめてよ!
…聞いているよ、そっちのお兄ちゃん」
「お兄ちゃん」とは僕のことだった。
とぼけるのも失礼なので、
「可笑しな世の中ですね」
と声をかけた。
が、これも、僕の気持の“裏返し”のことばじゃないのか・・・?