事実婚で婚姻関係が無い、同性愛者でそもそも制度が無い。そんな方々向け

 

 現在がんで入院している本人と私には「法律上は他人」である事が、看護・治療方針への介入・面会などが難しいくややこしい事をお伝えしようと思います。

 私の周りで怪我で入院した相手との面会を求めたら「親族以外は無理」と門前払いされたという話を聞いていました。

 入院が決った時の書類なども記載する際にも「続柄」をどう書くのか、本人か親族が記入する事が前提の書類は特殊な関係ではかなりイライラします。

 一番困るのは「緊急連絡先」になります。基本親族の記入を病院から求められます。その親族との付合いが無くても、関わり合いたく無くてもです。1~3親等親族が居なければ記入は特に求められない場合が多い様ですが。

 

 上記のとおり何もしてなかった場合、病院にもよりますが何も出来なくなる可能性が高いです。それをどう回避できるかについてですが、事前に任意後見制度による任意後見契約をやっておくと病院での自分の立場を堂々と主張でき、病状説明や面会などが行いやすくなります。本人に意識があり「本人による許可」も必要になる病院もあるようですが。

 後見契約って何?とかについては詳細は控えますが、簡単に言うと「認知機能を喪失した場合、後見人をあらかじめ決めておく制度」みたいな感じです。

 

 一見同性愛者向けに思えるこの内容も、事実婚で籍を入れてない異性間でも同様です。

 

 次に考えなければいけないのが本人がどれだけ「好きな人に最後まで任せたい」と思っても、親族には勝てないという問題です。

 これは最初にがんを発見したM病院の医師から言われた事なのですが「後見人も親族の介入には勝てない」と言っておられました。なんでと思われるかもですが、後見人の役割に「医療の代理意思決定者」が無いから。それと近親者には後見人すら勝てない優先決定権があるという事です。

 これを回避するのはとても難しいです。本人に意識があり署名ができる状態であれば「医療の代理意思決定者を~にする」と紙に書いてもらっておけば、意見が完全に無視される事は無いかもしれませんが、その辺りは親族の人柄や、いままでの付合い方によるところもあり、親戚との対話が必要な場合もあるかもです。

 私の場合は本人の親族に1~3親等の親族がおらず、傍系3親等の伯父(母親の兄弟)が居る程度なのでそれほどてこずりませんが…多分…この親族関係っての私はいまだに良く分かっていません。苦手です。