明日から名実ともに新年度に入り、新たな展開が期待されます。
この一年間、コロナに明け暮れました。未だに根絶の途中であり、まだまだ長い戦いが続きそうです。
その間にも米中の覇権争いがエスカレートし、高度な緊張状態が続くことが予想されるとともに、その一方では温暖化等の環境対応に待ったなしの状況となり、世界共通認識の下での行動が求められています。
高齢化により現状維持バイアスが極度に強い日本の対応が全ての面で後手後手に回り、世界の流れについていけていない失速国になっているようにも・・・
直近、米国長期金利が1.7%を上回っても市場には耐性がついたようで、大きな下落にはなっていません。
しかし、今後数ヶ月の間に物価上昇が見込まれる中、長期金利がこの水準で収まっていられるのかどうか怪しく、耐性がついたからと言って安心はできません。
下図は、米国の消費者物価指数CPIとFRBが注目している個人消費支出の物価指数、10年債金利の推移を示しています。
昨年春を底にして、各指数とも順調な回復傾向を示し、1.5%を超える水準にいます。

CPIは、この先も上昇することが予想され、6月には3%近くまで到達することでしょう。
CPIは前年比較のために当然の上昇となるのですが、わかっていても3%となると冷静でいられるのかどうか。
10年債金利は通常CPIよりも高い金利となります。
そんな長期の金利がCPIより低い状態が続けば、先行きデフレ見通しとなってしまいます。
でも前回、10年債金利がCPIを大きく下回ったのは2011年。リーマンショックからの回復期でした。
今回も当時と同様、前年比ベースで見て"異常"なCPI値が出てしまう年となるので、半年ほどは10年債金利がCPIを下回る状況が続くと考えられます。
もし、その間に次の3兆ドル経済対策が成立し、国債発行等を予見した悪い金利上昇懸念が出てくると、市場はさすがに負の方向に反応してしまいそう。
FRBが注目するPCEコア指数は、恐らく2%前後の上昇で終わるでしょうから、テーパリングの話が本当にできるのかどうか怪しい限り。
出口が見通せないのは、米国も日本化してきているからなのかもしれません。
10年債の金利が2%以下なんて、米国人にとって全く魅力のない商品。
'90年代前半の日本がそうであったように。