FOMCを控えて動きづらい状況が続いています。

 パウエル議長の発言に市場がどう反応するかは全く読めず、大型連休中も無風で終わるのか不透明。

 

 日経平均株価は2月以降、国内のワクチン接種の進捗が思わしくないことからか、動意に乏しくレンジ相場が続いています。

 昨年来の急上昇相場は、過去10年間においては'12-13年の日銀異次元緩和と'14-15年の日銀追加緩和の大相場に匹敵するものでした。

 下図は、その2事例との株価推移比較を示しています。

  '12-13年事例との比較(上昇比率がほぼ同等になるように縦軸を設定しています)では、上昇の前半2ヶ月間では、ほぼ同率の上昇傾向を示していましたが、今回の上昇局面では上昇半ばで失速し、長い踊り場を形成し続けています。

 '12-13年事例では、さらに急上昇が続き、'13/5のバーナンキショックにつながりました。

 今回は、パウエル議長が慎重ですのでテーパリングについての言及はないと思われますが、市場がどうとらえるかが不透明。

 

 200日移動平均線の傾きも、上昇前半戦では'12-13年事例と今回の事例でほぼ同程度でしたが、今回の4月以降で差が開いてきています。

 200日移動平均線は、そのトレンドが1年ほど継続するので、今回も今までと同等の傾きで上昇すると考えられます。その動きから株価の将来値を推定すると、7月中までは相変わらずレンジ相場が続くと考えられます。

 '14-15年事例との比較では、200日移動平均線の傾きが今回の事例とほぼ同等で、株価上昇の推移も、比率で見て似たような水準にあります。

 

 日経平均株価が少なくとも現行水準を維持するためには、決算における業績見通しが良好なこととパウエル発言での些細なミスもないこと。

 まあ、押してもそれはそれで良いチャンスになりそう。

 

 日経平均株価が75日移動平均線を下回り、怪しい雰囲気になっています。これも国内の感染者数増加が抑制できないため。

 緊急事態宣言を乱発しても、感染者数の低減効果が低下してきており、本当に感染者数を減らすにはワクチン接種が待たれるばかり。それも9月となると・・・

 

 一方の米国では、ワクチン接種率がまだまだであるものの、経済回復期待感は継続中です。直近の押しも高値圏内でのまだ通常範囲内。

 

 下図は、ダウ平均株価と200日移動平均線との乖離率の推移を示しています。

 直近の乖離率は15%をやや下回っているものの、従来のピーク値に迫る水準にあります。というものの、この行き過ぎの株価が調整するとしてもいわゆる”調整”の範囲内で、ダウ平均株価の上昇トレンドは恐らく継続することでしょう。

 図内のダウ平均株価は対数軸で示しています。人々の行動指数は対数軸で直線的な動きをすることが多く、ダウ平均株価も、この10年以上の間で、6.5年で株価2倍のトレンドとなっていました。

 

 青の直線は上値抵抗線、青の破線は上値抵抗線から5%低いトレンドを示しています。

 株価が高い水準で推移した場合、青の破線まで到達することが多くなっていました。直近ではその破線まで到達することも稀ですが、その辺りまでが高値の目安に思えます。

 そうすると、今の高値警戒感が今後も継続し、年央で$37,000程度もありえそうです。

 この辺りで昨年安値の2倍の株価に。

 市場は、中銀・政府の政策をすべて織り込み済みであり、企業業績決算における今後の見通しへと主眼が移るようです。

 それにしても、政府と中銀のバラマキ政策によるかさ上げにより、適正価格から逸脱した状態が長く続いていますので、”陽気な米国人”でいつまであり続けられるのか・・・

 

 下図は、ISM製造業指数の積算値とダウ平均株価の推移を示しています。ダウ平均株価は月次終値です。

 ISM製造業指数は先月も絶好調。60を大きく上回り、当面、この状況が続くと考えられます。

 ダウ平均株価は、製造業の景況感に沿って上昇トレンドを描いてきましたが、昨年来、ISM製造業指数の積算値のトレンドから大きく上に逸脱しています。

 この乖離分が政府と中銀によるかさ上げ分に相当するのでしょう。

 何らかのショックがあると、ダウ平均株価は、ISM製造業指数の積算値をやや下回るところまでの押しとなるでしょうけれど、それでも、 $28,000程度までが押しの限界のような。

 

 ISM製造業指数が、今後も少なくとも60で推移するというバラ色に仮定したものが薄い青線になります。

 60という数字は、ダウ平均株価に換算すると年率20%の上昇を意味します。昨年の株価状況から推定すると、破線のような動きになります。

 月次終値ベースで言えば、$30,000をなかなか割らないことになるのですが・・・

(日経平均株価相当 = DJIA x 109円 / 100 x 0.8 = 約26,000円)

 

 今年中は、ワクチン接種による経済回復と、FRBの超緩和政策で持ちこたえられそう。

 今はパウエルプット状態ですが、数年経って振り返ったらパウエルバブルと言われるのかも。