このところの日経平均株価はNASDAQの動きに従って回復してきたものの、2月以降のレンジ内をウロウロするばかり。

 ダウ平均株価にはピークアウト感があり、8月ジャクソンホールまでの長い夏休みなのかも。

 

 国内では、国会での内閣不信任案否決も、解散総選挙は秋との観測に落ち着き、これから秋までは集票合戦に。でも、役に立たない野党では、総選挙に意味はなさそう。

 

 下図は、内閣支持率(支持-不支持)と日経平均株価(前年同月比)の長期推移を示しています。

 菅内閣は発足時だけ高支持率を得たものの、理念の欠如なのか、方向性が見えずに支持率急低下。民主党政権下の支持率推移に似ています。

 それでも、支持-不支持が-10%を下回らないのは上出来かも。

 日経平均株価(前年同月比)が内閣支持率をトレースしているように見えるのは、市場心理の反映なのかもしれませんが、逆に内閣支持率が日経平均株価で決まっているのかもしれません。

 

 その日経平均株価(前年同月比)の動きは、この10年ほど米国経済政策に左右されてきました。

 FRBの量的緩和政策であるQE1、2政策や、安倍第2次政権発足時のQE3政策、'17年からのトランプ財政政策で、前年同月比が上方に急シフトし、その後緩やかに収束する動きを繰り返してきました。

 

 今回、FRBの大規模コロナ対策と、その後のバイデン財政政策で、今は前年同月比で30~50%増の株価水準を保ってきましたが、ここからは収束方向に向かうことになるはず。

 

 さらに菅政権支持率での支持-不支持が0%近傍を彷徨いそうなので、

       ……否、ワクチン接種率が急上昇するとプラス圏に持ち直すかも、

          オリンピックで感染拡大なら下押しかも……

日経平均株価も従来の事例に倣って、前年同月比で0~20%辺りに落ち着きそうな雰囲気です。

 

 昨年12月水準+10%でも、29,300円と今日の株価と同程度。

 レンジ内の中心域に居座るとなると、膠着相場が年内は続くのでしょうか...

 ワクチン普及による経済活動の正常化が待たれるところです。

 日経平均株価は、このひと月で持ち直したものの、高値を狙えないのはワクチン接種の遅れが効いているようです。

 一方のダウ平均株価は最高値を付けて以来、高値圏でのもみ合いが続いてきました。

 

 市場は、テーパリングを期待しています。パウエル議長がいつ口にするか。今月か、8月のジャクソンホールなのか。

 期待インフレ率の上昇が続き、インフレ指標も当分の間は高く推移しそう。失業者も手厚い失業保険が復帰を鈍らせる始末。もう、緩和政策の意味がなくなってきているのは事実。

 

 下図は米国10年債の利率とインフレ債(10年物)の利率、およびその差分である実質金利の推移を示しています。インフレ債は期待インフレ率と見なされており、今や、30年債利率と同様の推移を示し、もちろん10年債利率よりも高くなっています。

 その結果、実質金利は-1%近くに停滞したままの長緩和状態が1年近く続いてきました。

これだけ長期にわたり低水準の実質金利状態が続くと、そろそろ上昇するのではとの不安感が強くなるのは当然のことでしょう。

 

 この10年の過去を振り返れば、実質金利が低水準であったのは、'12年から'13年にかけてのこと。この時が、現状のように、インフレ債も10年債も金利が緩やかに上昇してきた時期でした。

 そして、'13年5月を迎え、あのバーナンキショックにつながりました。

 

 当時のパウエル理事は、テーパリング大賛成だったとのことで、それ故、バーナンキショックを繰り返してはならないということが今回の根底にあります。

 

 '13年の推移を見ると、長期債金利の急上昇と期待インフレ率(インフレ債利率)の低下が進み、実質金利が急上昇しました。'13年6月のFOMCでのテーパリング発表がきっかけでした。

 今回も、いつ明言されるかで、流れが一気に変わります。

 今はまだ、噂の段階において期待インフレ率が上昇しているだけ。

 

 

 NASDAQ指数の超長期推移を振り返ってみました。

 下図は、1971年2月にNASDAQ指数が100からスタートして以来、現在に至る指数の推移を示しています。

 この50年間の指数近似線が示す通り、NASDAQ指数は約5年で10倍になるという、目覚ましい上昇傾向を示してきました。そして、その傾向が今後も続くものと考えたくなります。

 昨今、株価の上昇はバブルではないか・・・と懸念する声が増加しています。

 実際、NASDAQ指数と、長期トレンドである指数近似線との乖離率を見てみると(緑線)、昨年以降、乖離率が急上昇し、'90年代後半からITバブル崩壊後の'00年前半以来の水準に達していることがわかります。

 

 バブルを警戒したい気持ちがわかります。

 しかし、'00年のITバブル時には、乖離率300%まで到達しましたので、これを踏襲するなら、NASDAQ指数は現在の倍近くまで到達することになります。

 今バブルを警戒することによる撤退は上昇チャンスを逃すことに。まあ、長期のチキンレースなのですけれど。

 

 下図は、'00年のITバブル期と今回のNASDAQ指数を比較したものです。

 恐ろしいことに、この2年半の動きは '97年後半から'99年後半に至るNASDAQ指数を完璧にトレースしていました。

 そして、今がちょうどバブルの入り口にあたります。

 

 '99年時には、ここからNASDAQ指数が急上昇し、最後の高値に沸きました。

 今回、米国のインフラ投資、DX化、半導体回帰の大規模投資が掲げられ、ワクチン接種普及とともに今年下期の経済急回復が見込まれ、バブルが醸成されてもおかしくありません。

 NASDAQ指数が20,000超えも現実味を帯びています。

 

 伸るか反るか、投資ではなく投機の時期に突入なのでしょうか。