日経平均株価は、ゆるーい三角持ち合いの下値抵抗線で切り返しそうです。

 2月に3万円を付けた後に三角持ち合いを形成し、それを4月に下抜けしました。そして、今はその後二度目の三角持ち合いとなっており、その頂点は8月。

 移動平均線や一目均衡表の雲が下向きである中、今度は上抜けできるのかどうか。

 

 やんちゃ坊主のトランプ氏からバイデン氏に大統領が変わっても、対中政策が緩まずに強化されています。これに対する焦りからか、中国の態度に冷静さが欠けています。

 このような時、中国発の経済ショックが起こっても不思議ではないでしょう。

 

 下図は、'06年と'15年の中国ショック時の日経平均株価の動向と今回の株価動向を重ねてみたものです。

 '06年と'15年の中国ショック前の株価上昇は、今回の上昇と同様の比率になっていました。

'06年時は15,000円超えの後。'15年は20,000円超えの後でした。

 今は、2月に30,000円を超えたところにいます。

  今回と前回2事例との違いは、株価がするすると上昇した後に一旦踊り場を形成するのですが、その後でダメ押しの株価上昇があったかどうか。前回2事例では更なる上昇が見られましたが、今回はずるずると下降トレンドになりました。

  

 もちろん、今の下降トレンドは日本国内のコロナ感染者数がおさまらないことが原因で、米国株価は今も最高値更新を重ねて、その波に乗れていません。

 

 中国ショックが来た時、株価は2割前後の調整となりました。

 今回、このようなショックが再来したら、どの水準から2割前後の調整となるのやら。

 先週は±1σの挙動を記載しましたが、中国ショックは±2σ程度の出来事なのかもしれません。

 決してブラックスワンでない事象と思います。

 

 

 膠着感の強い相場展開になっています。先週の一瞬の下落を除けば、6月の日経平均株価は28,500~29,500円の狭い範囲での動きでした。

 移動平均線が密集し、'19年の今頃に似ています。9月になれば方向がしっかりするのでしょう。

 

 下図に、過去20年間の日経平均株価を6/30の株価に合せ込み、その平均値と±1σの動きを示します。

 20年間も株価を平均化してしまうと、動きはなだらかとなり、この先10月半まで、緩やかに軟調傾向を示しています。

 そして、10後半に入ると、上昇に株価のトレンドが傾きます。

 

 年前半を振り返れば、今年の株価は±1σの範囲内に収まり、5月の急落時でさえ、その範囲内で事が収まりました。

 年後半も±1σ内の変動は想定内としなければならず、特に8月末までは下方向への圧力が大きそう。

 逆に、10月以降年末にかけては、上方向に離れることが予想されます。

 まあ、-0.5σ程度なら8月中に27,000円も想定内でしょうし、その後、+0.5σなら年末には32,000円近傍もあり得そうとの見立てになります。

 市場の強気派は、この辺りまで行けると想定しているのでしょうね。

 FOMCの変節に惑わされ、市場は荒れモードに入ってしまったのでしょうか。

 緩和縮小の議論入り示唆が夏場以降と想定されていたところが、先週のFOMCにて示唆されて、株価は上下に大きく振れました。

 

 議論入りの示唆が材料の出尽くしとも言われるのですが、まだ始まったばかり。やはり、具体論が出るまでは気が抜けそうにありません。

 

 今回の事例と比べたくなるのは、当然ながら、バーナンキショックの事例です。

 下図は今年と2013年のダウ平均株価の推移を比べたものです。

 今回とバーナンキショック('13/5)に至るまでの株価上昇傾向はほぼ同等ですが、今回の方が警戒感が強く、5月にダウ平均株価が最高値を付けた後、レンジ相場入りしました。

 

 バーナンキショック後は、QE縮小後退の思惑や'33/6FOMCでの「年内縮小発言」などで株価は上下に大きく振れ、'13/8には長期金利上昇での下落。

 9月に戻したものの、10月には政府債務上限問題決着に至るまで下落基調が続き、その後は景気が良い方向であることを確かめて、上昇基調に戻りました。

 

 今回も、7月FOMCやジャクソンホールが控え、テーパリングの本格的な議論に入るまでは油断ならぬところです。

 200日移動平均線には、約1年間同じような動きをする傾向があります。

 そこで、200日移動平均線のこの1ヶ月の傾向を年後半まで延長した場合、これを実現できるダウ平均株価の推定株価を併記しました。

 

 この推定値でも、8月後半までは$33,000~35,000のレンジ内での動きとなりそうなので、もうしばらくは下値で拾うことが望ましいような。