米株、ダウ平均株価は、景気後退懸念が出てきた中、"懐疑の中で育つ"格言通りに高値更新を続けています。

 一方の日本株は、コロナ感染再拡大により、緩やかな下降トレンドを描いたまま。下値が徐々に切り下がるも、下値で拾う動きに支えられている感があります。

 

 下図は、投資家売買代金の長期推移を示しています。

 海外投資家は'15年をピークに、二度の中国ショックで''16年まで日本株買いを減らし、'16年暮れからはトランプ効果で持ち直したものの、米国の対中戦略強化で'19年までは一本調子で日本株離れが進みました。

 その間、株価を支えたのは日銀のETF買いと企業の自社株買いでした。

 

 昨年のコロナショック後、日銀のETF買いが急増しましたが、徐々に買いを弱め、今やほぼ買いゼロの状態が続いています。35兆円超となり打ち止めでしょう。

 損益分岐点は推定で日経平均19,000円弱にあり、今後、大きなショックが来ても耐えられるように備えているかのようです。

 

 企業の自社株買いも昨年度は低調でしたが、ここに来て,やや右肩上がりに変わったかのようです。

 海外投資家は、バイデン政権発足後のご祝儀相場による年末年始を挟んだ買いがありましたが、その賞味期限も過ぎ、再び右肩下がり傾向に。

 この低下傾向も、日本国内感染者数増加→内閣支持率低下→総選挙不透明感増加→買い抑制の連鎖によるものでしょう。

 

 ジャクソンホールのパウエル発言を通過するまでは基本的に横ばい以下の傾向なのでしょう。通過後に景気後退路線に舵を切るのか、それとも利上げ時期伸びるかも…と、ゴルディロクス相場で緩やか上昇となるのか。

 日経平均株価は、長い長いレンジ相場を続けてきました。

 たまに下押し圧力がかかっても、27,500円前後を下値としての押し目買いとなっていましたが、上値は徐々に切り下げられ、100日以下の移動平均線が集まって下向きです。

 コロナ感染者数の不透明感がいつ晴れるのか・・・

 

 この数週間、先行きレンジ相場や8月末底値のトレンド等を示してきましたが、過去の推定図のその後を検証してみました。

 下図は4/7に掲載した株価推移の類似事例のその後を示したものです。

 昨年末から今年の序盤2月までは上昇トレンドを示していましたが、日経平均株価は2月に大台を付けて以来、緩やかな下降トレンドが今に至るまで続いています。

 

 4/7の時点で、この上昇トレンドと最も類似した動きを示した過去8事例を抽出し、その平均値(黒線)の推移を示しました。

 4月後半や5月中は平均線よりも大きく下に乖離しましたが、6月~7月半ばまでは過去事例の平均推移に戻しました。

 

 8月は? 平均線は急上昇になっています。予想に反して市場は早めに動くのでしょうか。

 昨晩のGAFAMの2Q決算が市場予想を上回ったことで、もう一段の上昇となるのかもしれません。

 その一方で、従来通り、テーパリングが示唆されそうな9月FOMCまで夏休みとなってしまい、夏枯れの中、下押し圧力がさらに強まるのかもしれませんし、市場心理はその時次第。

 

 諸々の不透明さがいつ晴れるのでしょうか。

 まあ、先行きは常に不透明なはずなのですが・・・

 約2ヶ月の間、日経平均株価の25日移動平均線と75日移動平均線が付かず離れずの関係で推移してきました。

 要は、株価に方向性がないということです。

 

 恐らく1Q決算が本格化すれば上抜けするのでしょうけれど、緊急事態宣言による感染者数鎮静化とオリンピックでの感染拡大懸念の綱引きかも。

 

 

 75日以下の移動平均線がだんご状態になっている中、200日移動平均線が近づいてきました。 200日移動平均線はそのトレンドが約1年保たれることから、今年後半戦もまだ上昇トレンドが続くことが予想されます。

 

 下図は、200日移動平均線と株価のトレンドを示しています。更に、200日移動平均線のトレンドが継続すると仮定した場合に、それを実現する株価推定値を破線で示しています。

 また、75日移動平均線と200日移動平均線の動きが類似していた'17~18年の株価の推移も併記しました。

 '17~18年の移動平均線の動きは、75日移動平均線がなだらかなピークを付け、その間、200日移動平均線が追いついてくるという、今回とまったく同じような状況となっています。

 株価の縦軸の比率を合わせると、似たような急上昇の後、だらりと株価が下降トレンドを示す挙動がなんとも似ています。

 

 '17~18年事例では、その間、一段の株価上昇が見られましたが、その後にボトムを付け、今回の株価で見れば、今が前回のように再上昇に転じられるかの頃合いです。

 通常ならば、1Q決算を受けた今期の業績期待から、株価が上昇するタイミングなのですが。

 

 一方、200日移動平均線のトレンド延長から見た推定株価は、当分の間、冴えません。

 8月後半まで狭いレンジ相場になる予想となっています。

 これも、JHまでは動きづらい+夏枯れを想定すると、頷けるような挙動です。

 

 実際はどちらの動きとなるのやら。

 何れにせよ、9月以降は再び大台を目指す…という展開になればハッピーなのでしょう。