先週の総裁選不出馬報道により、日本株の買いに拍車がかかり、8連騰。

 今日8日前場の高値30,241.87円はPER=14倍の30,240円で折り返した格好です。3/18の高値30,485円はもう目前。もう暫くは「噂で買って」の相場が続くのでしょう。

 

 下図は、日経平均株価と、各PER値に相当する株価の推移を示しています。

 昨年3月以来のコロナ禍により、業績見合いのPER準拠の株価水準から大きくかけ離れて推移した株価が、ようやく業績水準に相当する株価に戻ってきました。

 コロナ第5波の日毎の国内新規感染者数はピークを越えたように見えるものの、9月学校再開により、10代や10代未満の子供たちの感染増が警戒されるところです。

 今の市場は、今までの閉塞感が首相交代、それも大変革となる政権交代でない、ちょうどよいほどの変革により、新たな財政政策が期待されるという、都合の良い状況を期待しての上昇相場となっています。

 

 中国経済の失速と、その影響をちょくせ受ける欧州経済の失速や、新規コロナ感染増となった米国経済の不安も、さらにはインフレ懸念から行われるであろうFRBテーパリングの影響等々を全く無視して、とりあえず、日本企業の業績に見合う水準に株価を戻してきました。

 

 PER=14倍の現水準は居心地がよく、15倍の32,400円も当たり前の水準ですが、それにしても半月強で1割増は、ちょっとペースが速かったかも。

 反動があっても13倍の28,080円(雲底)が下値なのか。 

 2月の時のように、行って来いにならなければよいのですが・・・

 ジャクソンホールを無事に通過して、流れが変わったような。

 8/12の高値を抜き、各種移動平均線を上抜けし、この二日間の上昇で100日移動平均線まで迫る勢いです。

 

 前回、2013年のテーパリング開始時と今回のダウ平均株価の動きを下図に示します。

 年初からの上昇傾向はほぼ同等。

 5月のバーナンキショックは、2013年の株価の行き過ぎを是正し、当時の最高値圏でのレンジ相場形成につながりました。

 今回は6月に急落が見られたものの、それ以降は慎重に高値更新を続けてきました。

 9月のFOMCでも、テーパリング実施時期に明言はないものと考えられますので、そのまま、年末相場に突入なのかもしれません。もし、テーパリングを決定してしまうと大サプライズ。

 

 前回事例を踏襲すると、11/2-3のFOMCでもテーパリング実施は見送られ、年末12/14-15のFOMCでテーパリング決定となれば、その間まではダウ平均株価は上昇を続け、もしや$38,000乗せも。

 

 この予定よりも早まるような、経済回復の良好な指標が続くと、市場が動揺するのかも。

 8月、日経平均株価は上がって下がって上がってと、やや忙しい展開となったものの、トレンドは下向きのまま。

 ジャクソンホール会議がオンラインとなり、波乱が予想されてないとなり、米株は高値更新となったものの、全てが先送りされただけなのでしょう。

 

 日本国内ではデルタ株が猛威を振るっており、個人的には不要不急の外出を避けているのですが、五輪強行で自粛モードなのかそうでないのか、GOTO時と同様に、不可解な政策運営が市場を干上がらせています。

 

 市場心理を表すPMIと株価の関係を日米で比較しました。

 下図に示すように、米国は、ISM製造業指数の積算値とダウ平均株価は持ちつ持たれつの関係が長期にわたって保たれてきましたが、今年に入ってからは、株価が大きく上に離れて推移してきました。

 

 ちょっぴり、株価が行き過ぎているように見受けられます。

 ISM指数の積算値も上昇を続けているものの、毎月60近辺という高水準が継続したため、そろそろ息切れとなってもおかしくありません。

 

 一方の日本。

 日本人の性格なのか、PMI指数の積算値は株価に半年~1年遅れて追従してきました。

 市場の肌感覚というよりも、株価の変動に実体経済がついていく感じなのでしょう。

 

 昨年後半に大きく落ち込み、ようやくPMI指数の積算値が持ち直し始めたばかり。

 その一方で株価はピークをつけて、今は下降トレンドの中。

 日米を比較すれば、今年に入ってからは、米国上昇の一方での日本下降の正しくグローバル視点でのK字トレンドになってます。

 

 コロナ後の経済回復が見通せない日本。政府指導力の無さを、市場は薄々織り込み、日本のPMI指数の積算値が、今後数年横ばいになる('09~'13時と同様)気配を感じ取っているのでしょう。

 これは、そう、あの政権交代後の時期のこと。

 

 自民党は大敗しても過半数は取れると踏んでいるのでしょうけれど、民意無視の状態を続けていると、大きな誤算を生むことに・・・