市場の強気ムードが続いています。

 NASDAQが最高値更新して一時8,500台をつけ、S&P500指数が一時3,100超えし、米中通商やBrexitが期待通りなら、年内は安泰?

 ついこの前まで、米国の長短金利差が逆転し、景気後退のサインだと言われていましたが、それもどこ吹く風。

 今が景気の底で来年は増益基調に戻るという読みのもと、MMF余剰資金が株式市場に回帰を始めたか・・・気をもむのは、市場心理の急反転。

 

 下図は、米国長短金利差とダウ平均株価の推移に、米国の景気後退期を重ねて示したものです。ビジーな図ですが、一枚にまとめるとこのような感じ。

 '80年以降、米国10年債金利が2年債金利を下回ったのは過去に5回発生し、今年の10月が6回目です。過去5回のうち4回で、長短金利逆転期中ないしはその後に米国景気が後退しました。

 その景気後退がいつ起こるかを見極めることは難しく、半年先か一年先か・・・

 

 FRBによる予防的な金利引き下げがあった'98年では米国景気後退が起こっておらず、今回もそれを踏襲(?)すれば景気後退には程遠いのかもしれません。

 

 因みに、長短金利差逆転が解消された日以降のダウ平均株価の上昇・下落率を見ると、3ヶ月以内に下落率が最大となる事例が多くみられ、上昇率が最大となるのは4~6月になるようです。

 今回は、上昇率がまだ4.8%とそこそこで、10月以降の6ヶ月間、まだまだ上昇する可能性があります。一方、下落率は-0.7%と極端に小さいので、下方向への揺り戻しには最大限の注意を払う必要がありそう。

 

 

 米株は最高値更新。米中部分合意期待とISM非製造業指数の上昇が寄与しています。

 それに連動して日本株も堅調。

 世界景気が底を打ったとの認識が広がりつつあるようで・・・

 

 ダウ平均株価が$30,000を目指す勢いである一方、日経平均株価が30,000円になるとは誰も期待していない様子。

 それは、日本企業が今後世界的に飛躍しそうだという期待が持てないからなのでしょうか?一方で、中国企業の躍進ぶりが凄まじい。5Gの次世代技術乗っ取りをほぼ手中に収め、2050年に世界がどうなっていることか不安も。

 

 下図は、主要株価と労働人口統計、名目GDPの推移を日米両国で比較したものです。

 長期推移でみると、日米の勢いの差が一目瞭然に。

 米国のGDPは成長率が鈍化しているものの相変わらず右肩上がりの傾向が続き、先週末も好調だった雇用統計に示されるように、継続的な移民増等による労働者が支えになっています。

 雇用統計に示される雇用者の増加とダウ平均株価の対数軸の動きがほぼ一致し、あと数百万人増加するとダウ平均株価は$30,000に達するだろうと・・・

 

 一方の日本では、'90年代を境に、労働人口が横ばいとなり、行き過ぎた日経平均株価が長期の調整局面に入りました。

 '15年以降、高齢者や女性の参加により労働人口の増加がみられ、日経平均株価の水準もそれに見合ったものとなっています。

 この上昇傾向が持続的なものかといえば、移民等の継続的なリソースが期待できないので、何れは頭打ちになると考えられ、株価の上昇トレンドが維持できるとは思えません。

 

 '00年頃では、日米のGDP比は約2倍と思っていたものが、今や4倍弱と大きく水をあけられており、この趨勢からすれば、残念ながら、米国市場への投資が有利であるようです。例え、一時的な景気後退があったとしても。

 

 米国の堅調さが失われるとしたら、移民拒絶政策が強化された時なのでしょうけれど。

 日経平均株価23,000円付近で足踏み状態。

 今晩、FOMCでの予防的利下げが決定されると思われるものの、過去例からすれば”予防的”と名付けるなら利下げ3回連続が限界。12月の利下げ示唆は難しいでしょう。

 

 それでも、市場期待をつなげ止めるには  …不景気でもないのにFRBがこれほど市場に迎合するのは如何と思うが…  色好い声明、会見が必要になるはず。

 米朝貿易協議の部分合意やBrexitの霧がかなり晴れてきたこと、世界景気底入れ期待等、今までの悪材料が吹き飛んでしまったのは、むしろ気味悪いくらいです。

 

 日経平均株価の200日移動平均線が底を打ちはじめました。

 下図では、200日移動平均線が上昇に転じた直近の事例である'16年夏以降の株価上昇局面と今回を比較しています。

 日経平均株価がこの数日間23,000円近傍にとどまっていれば、200日移動平均線は、赤い破線のように自動的に急上昇し始めます。株価急落しない限り、200日移動平均線は完全に底打ちとなります。それも、あの'16年秋冬のペースを大きく超えて。

 

 今回、9月、10月の上昇ペースも重ねてみれば数字上では同程度。

 前回も、今の水準で一旦もみ合った後、もう一段上昇しました。今回も、四半期決算を底打ちと判断して上昇する可能性があります。

 

 200日移動平均線は概ね年単位でトレンドが変わります。

 過去1年間の下落基調に終止符が打たれたなら、少なくとも半年以上は右肩上がりとなるはずですが・・・