その4.アメリカの公民権運動(前編)

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

1.    新型コロナが浮彫りにした格差社会

参考動画

[差別?] 日本生まれの黒人インタビュー みよっ🤭🤔

   BrooklynTokyo 2021/07/01 13:17

   黒人差別問題の裏側、日米間の認識の違いに気付かされる貴重な番組。

『黒人差別だ!』と批判された日本のキャラ達について

   BrooklynTokyo 2022.6.21 11:37

ハーフが日本で差別された経験を語るんだけど...

   2022/01/28 BrooklynTokyo 16:50

参考記事

表向き同調し、匿名だと叩く日本人の不思議 同調はしていても、けっして協調してい

   ない 東洋経済オンライン ウスビ・サコ 2020/08/18 10:00

  非常に有益な内容なのでやや長文になりますが、カッパが少しだけ抜粋、要約して以下、ご紹介いたします。

 

  2018年に日本初のアフリカ系学長として、京都精華大学の学長に就いたウスビ・サコ氏。…多様化する中で、日本人が自分の本音を言える環境を作ることの重要性を説きます。

・人の心には必ず偏見がある

 私が京都でお年寄りに道を尋ねると、話の途中で言葉をさえぎるように「ごめん、英語、わからへん」と返されてしまうことがあります。「いやいや、おばあさん。私は日本語で話してますよ。日本語ですよ。日本語」と伝えても、「英語わからへん、英語わからへんから」と繰り返すだけなのです。こうした人たちは、私の外見をみて、「英語で話しかけられている」と思い込んでしまっているのでしょう。お年寄りに限らず、若い人でも似たような先入観を抱いたり、話しかけられること自体に抵抗を覚えてしまったりすることはありませんか。…

 つまり、どんな人間も偏見や先入観を捨てることはできず、相手の性格や性質を実際の言動から判断する『目』を持つことはとても難しいのです。

 人は自分が生まれてから見聞きした経験を記憶し、その記憶に基づいて物事を判断しようとする生き物です。だから、どんな人でも偏見や先入観を持っています。偏見や先入観を持つこと自体は否定できません。ただ、多様化が加速するグローバルな時代においては、当然ながらステレオタイプな発想から抜け出し、柔軟に受け入れる姿勢が求められます

 そこで重要なのは、まず、自分の偏見や先入観に自覚的になること。それが相手との違いを認め合いながら学ぶための第一歩となります。…

・同調するだけでは協調できない

 日本社会は本当に多様化が進んでいるのでしょうか。日本では「空気を読む」ことがいまだによしとされ、多数派の主張に反論することがはばかられる風潮があります。私から見て、「違い」を受け入れるのが苦手な日本人は、「協調性」という言葉を誤解しています。たとえば、職場の会議などでは決して核心を突いた発言はせず、とりあえず同調したような態度を取る。こうやって同調することを協調性として捉えています。

 しかし、そうやって実質的には全員賛成で物事が決められていく一方で、腹の中で異論をくすぶらせている人がいるケースも少なくありません。

 多くの人に「相手の考えを否定するのは気がとがめる」という思いと、「自分の意見を否定されるのはたまらない」との思いが同居しているのです。反対意見を提示されると、自分の人格を否定された気になり落ち込む人もいます。

 私は自分の考えを否定されても傷つきませんし、…むしろ、何一つ異論がなく物事が決まっていくほうが不自然ではないでしょうか。誰も意見を出さないまま「協調」するなんて、独裁そのものではないですか。

 職場の会議では誰も反対意見を口にしないケースが多いのに、なぜかSNS上では、他人の意見どころか、人格そのものまでを否定するネガティブなコメント、マイナスの言説があふれています。「匿名だったらどんな誹謗中傷をしてもいい」というのは、やはり問題があります。…

・なぜ本音で語ることを怖がるのか

 多様化する世界で相互理解を深めるには、他人の意見に流されるのではなく、本音で生きることは非常に大事です。しかし、日本では多くの人は本音を押し隠しながら生きています。表面上の人間関係は平穏なのですが、言いたいことが言えずにストレスをためています。…

 日本には、お酒の場では腹を割って本音で話せる文化があるのも知っています。これもちょっとずるいな、と思います。お酒の力を借りて口にする本音って、どうなのでしょうか。しらふでいるときにはずっと本音を隠しながら生活しているということなのでしょうか。考えれば考えるほど謎です。

 しかも、せっかくお酒の場で本音を語ったと思ったら、翌日にはすっかり「なかったこと」になったりするからやっかいです。お酒の場で本音が言えるのなら、日常でも語ってほしいし、お酒の場でいったん口にしたのなら、せめて責任を取ってほしいのですが、そんな大人たちを見てどう思いますか。

 本音とは、もっとも重要な心の声、あなたの「ヴォイス」です。多様化し、不確実さが増す世界では、「ヴォイス」をしっかりと持つべきなのです。何かの力に頼って本音を吐き出したつもりになっているではなく、真に突き詰めて自らの「ヴォイス」を見つけ出すことが、どんな価値観にも流されない自分を作る第一歩になるのです。

 

 ウスビ・サコ氏の指摘は日本人にとってかなり耳の痛い話であるが、討論型の授業をしていく上でもとても参考となる重要な指摘に満ちている。ぜひ、この分野の最初に資料として読ませたい。同時になぜ討論型の授業が今の学校に必要なのか、各自が自分なりの「ヴォイス」を持つことの重要性を通して生徒に理解させたい。

 

NHKNEWSWEB 2020年7月14日 10時04分

 「Onebox Newsの報道によると2016年の世界長者番付の上位8人は世界の富のピラミッドの下位36億人と同等の富を保有している…2013年2月、アメリカのブランダイス大学の研究によって、アメリカ国内の白人・黒人の資産格差は、過去25年間で3倍近くに拡大したことが明らかとなっている。」という二つのデータに注目したい。

 新型コロナウイルスの影響で経済格差の拡大が懸念されていたのだから、白人優遇、格差拡大の政策をとったトランプ大統領の時代とコロナ禍をへて、この格差が今どの程度拡大したのか、今後のデータが注目されよう。

 

格差拡大に貢献する2つの刑事司法制度

 フォーブスジャパン Erik Sherman  2020/07/19 07:30

 提供金があれば、チャンスが手に入るだけでなく、貧しい人々と比べると途方もなく手厚い司法上の保護が受けられる。たとえ逮捕されたとしても、より手厚い扱いが受けられ、より有能な弁護士に依頼することができて、裁判官や陪審員の判断も自分に有利になり、金の力で保釈を手に入れることも可能だ。一方、低所得者を待ち受けているのは過酷な仕打ちだ。そうすることで、検察官や政治家などが「自分は犯罪を厳しく取り締まっている」というアピールができるからだ。

米国の刑事司法制度については、かねてから活動家や各種団体から問題視する声が上がっている。司法制度について提言を行っている非営利組織センテンシング・プロジェクト(Sentencing Project)は、2013年8月の報告書で次のように指摘している。

「米国には、実質的に、全く異なる2つの刑事司法制度が並存している。ひとつは経済的に豊かな人々のための制度、もうひとつは貧困層やマイノリティーのための制度だ。米国政府が報告書に記載するのは、前者の制度だ。この制度の中では、当事者主義(原告、被告が裁判を主導し、裁判官、陪審は中立の第三者として判断を示す裁判方式)がしっかりと機能しており、被告人には憲法に定められたさまざまな保護が与えられる。

 しかし、被告人が貧困層やマイノリティーである場合、米国の刑事司法制度の中で受ける扱いは、前者のモデルとは大きく異なるケースが多い。これにはさまざまな要因が絡んでおり、その一つひとつが、現在の司法制度の中でこのような層が有罪判決を受け、収監される確率が高まる現象に拍車をかけている」 

 仮に有罪判決を受けた場合でも、金さえあれば、刑が減免される可能性がある。刑務所に入ることにとなったとしても、収監先は、家族と面会がしやすいように、家族の住む街から近い刑務所が選ばれるだろう。さらに、財力があれば、刑務所での暮らしも多少は過ごしやすくなるはずだ。何より重要なのは、逮捕されて身柄を拘束された場合でも、金があれば、保釈が認められる確率が大幅に高まる点だ(保釈金不要で、自らの誓約だけの保釈が認められる可能性もある)。保釈されれば、来たるべき公判の日まで日常生活を送り、弁護の体制を整え、必要なリソースを利用することが可能になる。

 当人の誓約だけでは保釈を許可できないというショッキングな判断を裁判官が示すかもしれないが、その場合も保釈金を用意すれば、有罪判決を受ける前の段階で一時的に自由の身となれる。しかもこの保釈金は(指定の額を払うだけの金銭的余裕がある場合に限られるが)、定められた期日に出廷すれば、少額の手数料は差し引かれるものの、ほぼ全額が返却される。保釈中も仕事は続けられる。家族や友人と時間を過ごすこともできる。さらには、裁判での弁護について作戦を練ることも可能だ。念入りに準備ができれば、「当事者主義」を掲げる米国の司法の場で、最終的に勝利をつかむ可能性が高まる。まるでボクシングリングのような法廷での戦いで目標とされるのは、真実の追求ではなく、勝つことだ。

 一方、金銭的余裕がない場合は、残念だが希望は持てない。家族が(住宅を担保に借金をするなどして)金を工面してくれない限り、小さな留置場で、裁判の日を待つことになる。現在のようなパンデミックの最中にこのような留置場に置かれるとしたら、それは死刑判決と同じになる可能性がある。死や重症化の危険と隣り合わせだからだ。・・・以下略

 

 司法制度はアメリカにおいてもしっかりとよく見ないとなかなか見えてこない落とし穴が随所に隠れている。表面的な条文の解釈ではその欠陥が見えてこないために英語を母語としない移民たちや、文章読解能力の低い貧困層にとって現在のアメリカの司法制度がいまだに大きな壁となっているようだ。

黒人男性フロイドさん殺害で訴追の元警官、1億円支払い保釈される

 AFPBB News - 2020年10月8日

【AFP=時事】今年5月に米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)でアフリカ系米国人のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡した事件で、殺人罪で訴追された元警官が7日、保釈金100万ドル(約1億600万円)を支払って保釈された。デレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者は、手錠を掛けられたフロイドさんの首を意識を失うまで膝で押さえ続けたとして、第2級殺人、第3級殺人、過失致死の計3件の罪に問われている。現場を捉えた動画が拡散し、全米で大規模な抗議デモが起きていた。

 ヘネピン(Hennepin)郡保安官事務所の発表によれば、ショービン容疑者は逮捕から4か月間にわたりミネソタ州内で勾留されていたが、保釈金を支払ったため、裁判までミネアポリス市内にとどまることなどを条件に保釈された。フロイドさん遺族の代理人を務めるベン・クランプ(Ben Crump)弁護士は、保釈を激しく非難。「デレク・ショービンはきょう、保釈金100万ドルを支払った。20ドル(約2100円)をめぐってジョージ・フロイドの命を奪った後、金で自由を買ったのだ」とツイッター(Twitter)上で糾弾した。インターネット上では複数のグループが、保釈に抗議する新たなデモの実施を呼び掛けている。

 

 生徒にはフォーブスとAFPの記事を両方、紹介しておきたい。アメリカ社会がいかに白人富裕層に有利な構造となっているか、少しは分かるだろう。

 

BLM運動の始まり 文春オンライン(2020.6)

・・・翌26日には地元ミネアポリスで抗議デモが起こり、人々はフロイド氏が繰り返した「I can't breathe!」(息ができない!)および「Black Lives Matter!」(ブラック・ライヴズ・マター)を連呼した。

 ブラック・ライヴズ・マター(BLM)は、2012年にフロリダで当時17歳の黒人少年トレイヴォン・マーティンが自称自警団の男に射殺された際に起こったムーヴメントの名だ。「I can't breathe!」は2014年にニューヨークで起こった、今回とほぼ同様の事件で亡くなった黒人男性エリック・ガーナー氏が息絶える前に繰り返したセリフでもある。

 デモはやがて全米50州に広がっていく。平和的なデモがある一方、デモ隊と警官隊との衝突、商店の略奪が起こった。デモ開始から数日後、主犯の警官デレク・ショウヴィンは第2級殺人容疑、他の3人の警官(うち2人はアジア系)は第2級殺人ほう助教唆容疑で訴追された。この報に人々は喜んだが、デモはその後も続き、警察からデモ隊への暴力はますます激しくなっている。

・・・フロイド氏殺害事件とデモは、コロナ禍による各州のロックダウンが解除されつつある時期に起こった。トランプは経済再開と大統領再選キャンペーンに躍起になっており、当初、事件について一切語らなかったが、やがてツイッターにて略奪鎮圧のための軍投入を示した。

 抗議デモ開始から7日目の6月1日、ようやく大統領としての公式声明を発したが、銃所持の右翼たちに「自衛のために銃を取れ」と示唆する内容だった。トランプは黒人差別問題への共感もなければ、今、アメリカの足元に大きな地割れが起きていることにも気付いていないのだ。・・・制度的差別に気付かない部外者は、教育が貧困脱出の手段であることから「貧しくとも奨学金で進学できるじゃないか」と言う。だが、貧困地区に生まれた子供と豊かな地区に生まれた子供では、幼児期に自然に取り込める語彙、思考訓練、文化との接触の量がまったく異なる。つまり黒人の子供たちは就学時点で学力的にすでに大きく出遅れていることになる。

 さらに、米国の公立学校の財源はほとんどが固定資産税で賄われており、貧困地区と裕福な地区の極端な税収格差が、子供たちが受ける教育格差に直結している。こうした要素が重なり、貧しい黒人の子供たちが学力格差を克服するのはほぼ不可能に近いとさえ言われている。

 優位に立つ側はこの構造に気付かず、社会から取りこぼされて貧困、低学歴、犯罪といった負のサイクルから抜け出せない黒人を「怠惰」「無能」「犯罪者」と見下す。または音楽、スポーツ、体格などに限っては黒人を褒めそやす。子供の頃からこうした扱いを何度も体験すると自尊心が傷付けられ、能力があっても発揮できなくなる。・・・以下略

 

パンデミック下の米国では、感染リスクが「貧富の差」で決まる:データに基づく

 研究が裏付けた構造的な問題:BUSINESS 2020.08.23 SUN 16:30

 パンデミックになってから家から一歩も外に出ない富裕層の数は、パンデミック以前に比べて25パーセント増えたという。一方で貧困層では、増加した人数は10パーセントにすぎない。

 貧困層では、家にいた人々は40パーセントに満たなかった。貧困層は概して移動距離も富裕層より長かった。同じ月(4月)に貧困層は5~6kmを移動していたが、富裕層の移動距離は4kmほどだった。

 米労働省労働統計局によると、高校卒業資格をもたない25歳以上の米国民のうち、6月に在宅勤務していた人はわずか5パーセントだった。一方、学士号以上をもつ米国民の54パーセントが、在宅で勤務できていた。

 エッセンシャルワーカーの43パーセントが有色人種であるという事実は非常に重要であり、心にとどめておくべきだと、「Partnership for Southern Equity」のディレクターであるチャンドラ・ファーレイは指摘する。

格差を浮き彫りにする新型コロナウイルス 持つ者、持たざる者

 時事ドットコムニュース (2020年05月08日 16:29)

 ここで指摘されているアメリカ社会の暗部から目をそらしてはなるまい。「持つ者と持たざる者の差が激しく一目瞭然、それがアメリカ社会である。高級住宅地には、プールやテニスコートを備えた大豪邸が立ち並び、マセラティやポルシェといった高級車が当たり前のように行き交う。しかし、そこをちょっと離れるだけで、全財産をリュックや自転車に積んだホームレスたちが街をさまよう光景が広がる。」というアメリカにおいてコロナ禍はその格差社会の惨さを見せつけた。

…5月7日時点でのブロンクスの感染者数は、10万人あたりで2711人と、ニューヨーク市で最も多い。マンハッタンの1153人と比べると2倍以上で、世帯収入と見事に反比例している。

 ブロンクスで感染が広がった理由の一つとして、スーパーマーケット、公共交通機関、配達、飲食といった「必要不可欠」サービスに従事している住民が多いことが挙げられる。こうした低賃金のブルーカラーワーカーには、安全な自宅からオンラインで働く選択肢はない。州全体に外出禁止令が出ている中、「必要不可欠」な労働者たちは、電車やバスを使って通勤し、不特定多数の客と接するリスクに身を晒している。

 こうした状況はニューヨークに限らない。ロサンゼルス郡の分析によると、住民の30%以上が貧困層の地域では、貧困層の割合が10%以下の地域に比べて感染率が約2倍。死亡率は3倍だという。貧困地域では、健康保険に未加入な人が多く、医師数や病床数が不十分な場合も多い。重症化リスクを高める糖尿病や肺や心臓に基礎疾患を抱える人の割合も高い。

ワシントン・ポスト紙のデータ分析によると、黒人が過半数を占める郡では、白人が過半数の郡に比べて3倍の感染率、6倍近くの死亡率だという。ヒスパニックも人口あたりの数値で白人を上回る。

…黒人コミュニティーには、「白人が風邪を引くような時、黒人は肺炎にかかる」という決まり文句がある。不景気などの災難に見舞われると、差別や格差によって黒人はより甚大な被害を受けるというニュアンスだが、今回は文字通りにのしかかっている。」

 

 アメリカに憧れを持つ日本人は次第に少なくなりつつあるが、中にはアメリカンドリームを信じている生徒がまだいるかもしれない。そのあたりをアンケートで探っておいてからこの記事を紹介するとよりインパクトは大きくなるかもしれない。

 

米スポーツ界とトランプ氏対立 侮辱に抗議、野球でも

 日本経済新聞 2017/9/25 20:06

【ニューヨーク=高橋里奈】米国のトランプ大統領と米スポーツ界の対立が深まっている。きっかけは、米プロフットボール(NFL)の試合の国歌斉唱で人種差別への抗議の意味を込めて起立しなかった選手を、トランプ米大統領が侮辱したこと。24日のNFLの試合では抗議する選手が続出。野球やバスケットボールの試合でも抗議する選手が現れている。

 対立の発端は、22日の南部アラバマ州でのトランプ氏の演説だった。白人警官による黒人射殺などの人種差別に抗議して、試合開始前の国歌演奏で膝をつき起立しない選手について、トランプ氏は「『そのろくでなしをすぐにつまみだせ。クビだ』とNFLのオーナーに言いたくないか」と批判。23日にもツイッターで「国歌斉唱時に起立しないならクビだ。ほかにやることを見つけろ」と投稿した。…以下略

 

「安倍首相がノーベル平和賞に推薦」 トランプ氏発言、首相は否定せず

 CNN 2019.02.19 Tue posted at 09:40 JST 

 東京(CNN) 米国のトランプ大統領が、「日本の安倍首相が私にノーベル平和賞を授与するよう推薦してくれた」と発言した。この発言について安倍首相は18日の衆院予算委員会で、トランプ大統領を推薦したことを否定はしなかった。

 安倍首相は衆院予算委員会で、トランプ大統領は北朝鮮の核・ミサイル開発阻止のために尽力していると強調、「トランプ大統領のリーダーシップを高く評価している」と語った。

 その上で、「ノーベル委員会は推薦者と被推薦者を50年間は明らかにしないとしていることを踏まえ、この方針にのっとってコメントは差し控えたい」と述べ、実際に推薦したかどうかについてはコメントを避けた。これに先立ち朝日新聞は17日、「首相が米政府から非公式に依頼を受け、昨秋ごろノーベル賞関係者にトランプ氏を推薦した」と伝えていた。

…以下略

 

 「安部政治」が何を目指していたのか、一目瞭然のエピソードであろう。その延長線上に安部氏が登用した杉田水脈氏らによる一連の差別発言があると考えられる。