その1.修学旅行と沖縄観光

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

・修学旅行が抱える明暗

 

【修学旅行】思い出作り?何かを学ぶ旅?家計負担が重すぎる?多様性の時代に集

   団行動は必要か? ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2023/05/11  14:54

 自由を過度に制限する集団行動やテーマパークに行くことの是非は生徒たちに問いたい。今後、児童生徒の選択の幅をひろげつつ、何を学ぶための旅行なのか、厳しく問い直す必要は出てきているだろう。

【教育】コロナ禍の修学旅行の不満 ロザンの楽屋 2020/12/10 11:58

 →Q.修学旅行はなぜ行くのか?そもそも本当に行く必要はあるのだろうか?

 討論の「たたき台」に利用可能。USJやTDLに行く事は「修学」?ロザンの二人に対する反論も出てくるだろう。

参考記事

"息抜き""思い出づくり"先行で学びが置き去りに保護者と教師の負担が大きい修

   学旅行を放置していいのか

   プレジデントオンライン福嶋 尚子,栁澤 靖明 の意見 2023.10.6

思い出づくりのためだけなら、修学旅行はいらない コロナ禍で修学の意味を問い

 なおす 妹尾昌俊教育研究家、学校・行政向けアドバイザー 

 YAHOO!ニュース JAPAN 2020/10/4(日) 15:00

「教員にとっては徹夜覚悟」修学旅行の必要性で議論伯仲 ネットにさまざまな声 

 ENCOUNT の意見 2023.5.16

 短い記事で突っ込み所も多く、議論百出しそうな内容。ぜひ、討論の題材に使って

みたい。以下、カッパがまとめた内容を紹介する。

 

(1)修学旅行の歴史

 「学校ことはじめ事典」(佐藤秀夫 小学館 1987)によりますと修学旅行は明治19年(1886)に東京高等師範学校が軍隊の兵式体操を取り入れた際、行軍に学術研究の性格(生物や鉱物の標本採集、地形の学習、史跡の探訪等)を付与しようとのことから「修学旅行」の名が付けられたのが始まりだと言います。当時は鉄道網が未発達であったため、徒歩による旅行でした。明治20年(1887)に行われた東京高等師範学校の場合、8月下旬から約一ヶ月かけて全員、軍装に身を固め、長野、山梨、静岡、神奈川の山々を踏破するという行軍並みの過酷なものであったようです。これを先駆けとして1890年代、全国の師範学校に修学旅行は学校行事として定着し、1週間から2週間かけて軍装による徒歩旅行を行っていたとのこと。

 修学旅行が徒歩による行軍形式から汽車旅行に変わっていくのは明治33年(1900)以降のこと。鉄道網が整備され、1900年に学割制度が導入されたことがきっかけとなり、かなりの遠方にも短期間で旅行するパターンが定着。旅行の負担が軽減されたことによって女学校や中等学校にも修学旅行は定着し、東京や伊勢、奈良、京都を見学する現在のようなパターンが成立してきたようです。

 戦後、日本社会が落ち着きを取り戻すと修学旅行は全国に普及。1960年の学習指導要領改訂によって修学旅行が学校行事の一つに規定されたことでついに修学旅行は小中高すべての学校で取り組むべきものとなり、現在に至っております。

 なお近代日本の学校はそのモデルの多くを軍隊に求めていました。制服(詰め襟の学ランとセーラー服、制帽)やランドセルはすべて軍装に由来し、整列の仕方(前へならえ!休め!回れ右!の号令等)、教室の配置も軍隊に見習ったもの。そして修学旅行や遠足、運動会(1874年に日本海軍がイギリス海軍士官の指導の下に導入した「競闘遊戯」に始まるとされている)などの各種学校行事もまた軍隊に見習ったものであったようです。近代化推進のスローガンであった「国民皆兵」と「国民皆学」とは「富国強兵」という日本の国家的目標を実現するための、まさに車の両輪であったというわけです。

(2)欧米における学校行事と日本

 修学旅行や遠足などは日本独自の学校行事として定着したものであり、基本的に欧米では日本と同じ発想のものは見られません。たとえば入学式に関しては欧米では学校説明会とクラス発表を行うだけで保護者が参列するような式典ではありません。盛大に行われるのは高校以降の卒業式だけだと言います。

 日本の運動会や文化祭のような大規模行事も欧米にはありませんが、それぞれ季節や年中行事に沿った小さな学校独自の行事は頻繁に開かれ、その際には保護者のボランティアも募られるようです。そもそも欧米では国や地域、学校ごとに多種多様な取り組みが出来るようになっており、全国的に画一化され、規格化されている日本とは根本的に学校教育の発想が異なっていると言って良いでしょう。

 修学旅行のような行事は欧米にもあるのですが、日本とは違い、まず生徒個人の自由参加であることが大原則です。アメリカでは「スクール・トリップ」という行事が修学旅行に該当しますが、多くの場合「修学」的な性格はあまり見られず、ディズニーランドで遊ぶだけだったりすると言います。ヨーロッパでは国によって違いが大きく、イギリスではフランスやスペインへの国外旅行が目立つそうです。観光立国を謳うイタリアではほぼ毎年のように泊まりがけのバス旅行が行われていて、卒業時の修学旅行というよりも、泊まりがけの遠足に近いでしょうか。

 非常にユニークで、かつ日本にとって大いに参考となるのはフィンランドでの、とある高校での取り組み。

※詳細はhttps://educationxfinland.hatenablog.com/entry/2019/11/28参照

 娯楽に特化したようなアメリカの修学旅行はおそらく日本ではほとんど見向きもされないでしょうが、さすがに教育先進国と呼ばれるフィンランドです。アメリカと真反対の、「修学」の精神を極めた、日本人にとっても驚きの取り組みがフィンランドの高校では見られるのです。その高校では東京オリンピックを意識したのでしょうか、「Japan Project 2020」をスローガンに掲げ、足かけ2年間にわたる用意周到な準備に生徒達は着手します。結果的には2020年5月実施予定だった旅行そのものは残念ながらコロナ禍によって実現できなかったようですが、それまでの取り組みだけでも、当時主体となって動いた高校生達にはありあまるほどの貴重な体験が出来たと思われます。

 生徒達が立案した日本旅行という企画を受けて学校側は生徒をサポートすべく、まず2018年9月に早くも日本人教師を募集して日本についての事前学習、情報収集を進めました。そして2019年5月には少人数による日本への研修旅行をサポートして実現、翌年の本番に備えさせています。そして9月には何と校内に日本語コースを設けて希望の生徒達へ日本語の習得にチャレンジさせています。

 一方、生徒達は自らの手で日本での行き先やスケジュールを決定し、旅行資金確保のために手作りのデザートを昼休み、教師達に販売したり、お菓子を仕入れて販売したり、クリスマスコンサートを企画運営して売り上げを旅行資金にあてていくなどの努力を重ねます。保護者もバザーでの売り上げを資金に回し、学校は町に一人あたり3万円の奨学金を申請して生徒達に協力しました。生徒達の自主的な取り組みとそれを支える大人達の分厚い支援・・どちらも凄いとしか言い様がありません。

 仮に修学旅行を真面目に捉えて前向きに企画するならば、日本にとってフィンランドの取り組みはかなり理想型に近いように思えます。しかし日本の修学旅行は残念ながら厳しい国家の制約下に置かれている中で、娯楽と「修学」とを兼ねた欲張りな旅行を目指してきました。その結果がたとえば従来の奈良コースを外して京都は見学し、奈良の代わりに大阪ではUSJで遊ぶという中途半端で無難な妥協策に落ち着くことにつながったのではないでしょうか。

 しかも生徒の自主性は京都でのクラス別コースの選定程度しか認められていません。旅行の企画のほとんどは学校教師と旅行業者との間で決められている、大人からの一方的な「お仕着せ」旅行・・・というのが、多くの修学旅行の実態でしょう。

「お仕着せ」旅行も手伝ってか、多くの生徒達は駆け抜けるようなスピードで京都の寺社を見て回るだけ。予定よりも早くバスや旅館に戻ってしまった生徒達は暇を持て余し、アイスクリームやお菓子を口にしながら雑談に興じるか、一人ゲームに勤しむか、寝不足解消のためにうたた寝に励む・・・たとえ京都を訪れたとしても「修学」の精神はほとんど形骸化している、というのが多くの学校の現状であると思っています。どうひいき目に見てもフィンランドの高校とは大違いです。

 なお日本修学旅行協会によると1980年代までは修学旅行での飛行機の利用は原則、認められていなかったそうです。しかし1989年、修学旅行協会は各地の教育委員会に対して、事実上、飛行機利用を解禁します。これを受けて各地の学校では飛行機利用の修学旅行が徐々に増えていきました。さらに拍車をかけたのが1997年から始まる国内航空運賃の自由化で、飛行機利用でも旅費が格段に安くなり、これまで行きにくかった土地(北海道や沖縄)への修学旅行が増えていったとのことです。沖縄の場合、事前申し込みによる団体割引なら価格が3分の1になったと言われています。

 

Q.日本人や外国人は主に日本国内のどこを観光地として訪れているのだろうか? ト

 ップ5を挙げてみよう。

 ヒント:大都市及び大都市に隣接する都道府県は有利。

【観光】都道府県別「日本人観光客数」ランキングTOP47

 2022/01/16 おもしろ地理 5:28

【観光】都道府県別「外国人観光客数」ランキング【コロナ禍前】

 2022/01/16 おもしろ地理 5:31

沖縄観光の紆余曲折 復帰後50年を振り返る

 2022/05/12 【琉球放送】RBC NEWS 7:39

 復帰後の沖縄観光の歴史を概観できる。

 

 沖縄はこうした中、「唯一の地上戦」を経験していて戦跡があり、歴史教育、平和教育ができる、マリンスポーツ等の体験学習の機会も豊富である、本土ではまず見ることの出来ないサンゴ礁の海があり、亜熱帯の気候を体験できる・・・などといった理由から選ばれるようになったそうです。逆にあおりを食ったのが広島、長崎で、修学旅行客はピーク時より半減しているとのこと。

 21世紀に入る頃から、沖縄の経済を支える上でも奨励されてきたのが沖縄修学旅行だったと思われますが、ここでも相変わらず生徒の自主性はほとんど認められません。せいぜいマリンスポーツやレジャーのコースを選ぶ、見学先のガマを選ぶ程度。事前学習に力を入れている学校は少なくないのですが、これだっていつもの授業と変わらぬ「お仕着せ」「詰め込み」の画一的一斉講義形式。

 修学旅行を含む日本の学校行事で強調されるのは常に頭髪・服装面での指導や時間厳守といった集団行動の側面であり、ひたすら集団への同調を強いる性質のものです。「集団の和を乱すな」、「みんなに迷惑をかけるな」という指導が軸となるため、個性の尊重や多様性の尊重は二の次になっていると言えるでしょう。

 これでは「協調」という美名に隠れた古臭い全体主義的な指導でしかない、と言われても仕方ありません。そして強圧的で画一的な生活指導の毒素を誤魔化すために、生徒に取り入るべく「思い出作り」と称し、USJやTDLなどで一日生徒達に楽しんでいただくという小ズルイ戦略をとっているのが日本の修学旅行のあざとい一面なのだと思われます。

 修学旅行を含めた日本の学校教育の発想が多くは昔ながらの軍隊の集団主義、管理主義、画一主義の伝統に基づいている限り、大きな変化を文科省以下学校側に期待することは当分無理だと思いますが、いかがでしょう。

 

(3)沖縄に行く理由

Q.修学旅行先の都道府県ランキングトップ5を挙げよ。

1位:沖縄、2位:東京、3位:京都、4位:大阪、5位:千葉

 

 沖縄の現状から入る。それぞれ統計で示す。

1.令和2年10月2日沖縄県観光政策課:修学旅行先データ

 近年、沖縄修学旅行数はやや減少傾向にあるらしい。

Q.なぜ、沖縄が修学旅行先に選ばれてきたのだろう?

 沖縄の魅力とは?・・・亜熱帯の自然(サンゴ礁等)と独特な伝統文化

Q.他に沖縄に行く目的とは?・・・平和学習「唯一の地上戦」と基地問題

それだけ?

 他にも重要なポイントが・・・沖縄は日本の縮図である!

 ・・・では沖縄修学旅行の目的をデータで確認してみよう。

基地問題を語ると「売国奴」 やまない沖縄蔑視、広がる無知

 2022/05/11 毎日新聞 4:36

 本土の人の沖縄への無知が差別の根底にある。余りにも無知なために本土の人の多くが沖縄を差別している自覚すら持てなくなってきている。

参考記事

沖縄の本土復帰から51年 アンケートから見えた沖縄と本土の認識の違い ギャップを埋めるためには 沖縄テレビ 2023.5.17

 認識のギャップを埋めるために何をすべきか、考えたい。

 

2.日本修学旅行協会の修学旅行先データ(2018)

 平和学習でもガマの見学など、高校生が肌で感じることのできる体験が用意されている。沖縄の工芸やマリン体験など生徒参加型の内容が豊富。だから沖縄が選ばれている。

Q.でも理由はこれだけであろうか?

【インスタ調査】みんなの「沖縄旅行の思い出」エピソード集めたら最高な思い出

 ばっかりだった 2021/05/07 ミス沖縄のおきなわ観光TV 7:18