歌舞伎座 團菊祭五月大歌舞伎を見に行く | へためし制作記

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料理経験なし。しかし相方にまともなご飯を食べてもらうため、自己流で自炊を開始。その苦難の道のりを記す。

その他、つぶやきの記録。

5月、豪華な役者さんが一堂に揃う團菊祭五月大歌舞伎を見に行った。初日の夜の部と5月後半で昼の部、あとは一幕見でも二回ほど行ってみた。

 

初日の夜は、菊之助さんのご長男の和史さんお披露目で色んなテレビ局が取材に来ていて、翌日のテレビで劇場ではよく見えなかった花道ではあんなことが起きていたのね、などがもう一度観ることができてちょっとお得な気分だった。あとは何しろ超豪華メンバーの踊りが次々に続くという、本当にすごい幕でした。

それにしても初日の和史さんがあまりに可愛らしかったのと、2歳であんな風にこれから舞台に毎日上がり続けて、場数を踏むとどうなっていくのかが気になって、千秋楽近くに一幕見でもう一度お披露目の幕を見てみると、すでに仕草で会場を操っているように見えて、やっぱりすごいんだな~と感心してしまった。

 

すごいんだな~といえば昼夜全部の幕がもう、すごかったのだけれど、夜の部の「時今也桔梗旗揚」と最後の幕の「男女道成寺」が特に印象に残った。「時今也桔梗旗揚」は松緑さんの武智光秀が我慢と怒りを溜め込んで溜め込んで、最後にドーンと爆発するまでの緊張感が会場にピリピリと伝わってきて、一緒になって息を詰めて観ていたらすっかりくたびれてしまったけれど、見終わった後でなんとなく爽快感と、でもちょっぴり哀愁というか、悲しさのようなものとを感じてしばし余韻に浸りました。

その後の「男女道成寺」は菊之助さんと海老蔵さんお二人の踊りが見れる豪華な幕で、これまたすごかった。特に男踊り(?)ということもあって海老蔵さんの踊りは、なんというか会場の空気を鷲掴みにしてぐっとご自分に引き寄せるような大きな踊りで、すっかり引き込まれました。

 

あとは歌舞伎初心者として初めて観た昼の部の「寺子屋」は素直に号泣。そして今回は3階席とか一幕見席で見たのだけれど、3階は狭いとはいえ一幕見席と同様、舞台の全体をひと目に収めることができてとても素晴らしかった。「十六夜清心」の川の舞台装置(?)を見て初めて着物の「水」を模した柄が水に見えることが理解できた気がするし、色んな発見があって楽しい。お財布に優しいということ以上に、3階席には色んな魅力があると納得しました。