昨日の事。

 

接骨院で治療中に電話が鳴った。

治療を終えて、スマホを確認する。

 

着信は、奴(旦那)からだった。

 

そもそも、事件発生前から通話をする事が殆どない私達。

 

よほどの事があったのか。

留守電も入っているようだ。

 

接骨院を出で、炎天下のなかを歩きながら

まずは、留守電を聴いてみた。

 

謎の音(音楽?)のようなものが、薄っすらと聞こえた。

2分経過。

何も伝言は入っていない。

 

かけ直してみる。

 

「もしもし」

「どうしたの?」

「え?着信が入ってたから」

「あ、間違えてかかったんじゃないかな」

「そうですか」ガチャン

 

切った後、急に怒りがこみ上げてきて、すぐ架けなおしたが

コール2回で切った。

 

・・・。

 

折り返しはない。

 

ぶっ倒れそうな暑さのなか、数100m歩く。

言いたい事は山ほどある。

 

ベンチを見つけ、腰を下ろすとまた架けなおした。

 

コール3回目にして、奴が電話にでた。

 

「あのさ。一体なんなわけ?

 私が話した事や、LINEで伝えた事覚えてないわけ?」

 

「・・・」

 

「手紙も見たけど。辛いとか。ごめんとか。あんな薄っすい内容送られても。」

 どう償うかも何にも書かれてなくてさ。あれで、どうしろと?」

 

「ごめん・・・」

 

「LINEもそうだけど、アカウントもそのままだし。ありえないでしょ。」

 

「それよくわかんなくてさ・・・。」

 

「無視してるわけじゃないけど、ごめんとか言われても、返す言葉がない」

 

「つーか、何なの?あたしが許すの待ってんの?」

 

「そんなつもりはないよ・・・」

 

「毎日、憎しみが募る」

 

「ごめん・・・」

 

「どうしたいわけ?」

 

「戻りたい」

 

「そんなの言われても。あんなペラペラの手紙だけで。」

 

「・・・」

 

「もう、あなたの事で振り回されたくないから。どうしようと、どうでもいい。

ただ、まだ終わってないから。色々とやらなくちゃいけない事があるから。

必要になったら連絡する。」

 

ガチャン。

電話を切った。

 

怒り、悲しみが込み上げる。

涙が後から後から出てくる。止める事が出来ず、泣きながら自宅へと戻った。