つづき。

 

色々と生活に制約がある事は、とても不自由だったし

好きな服を着たかったのは事実。 

もっと良い仕事をやるチャンスは多々あったのに

チャレンジする事すら許されず、悔しさも感じていた。

 

大人しく言う事を聞くタイプではないので

服装や仕事への口だしに対して反発し

何度も何度も喧嘩をした。

 

では何故、彼の凄まじい束縛に耐えていられたのか?

 


私は、チャラついた男が嫌いで

好きなタイプは「硬派な人」だった。

 

自分で言うのもなんだが

さそり座の特性を体現すべく、愛情深く一途なタイプだ。

反面、とても嫉妬深い。

 

嫉妬しなくてはいけない状況というのは、とても苦痛であり

何よりも許せない事は「裏切り」だった。

皆さんお分かりかと思うがあせる

 

彼は、ちょっと行き過ぎたところもあったが

私を裏切る事は、決してなかった。

 

いつも「愛している」と言ってくれて 

私だけしか見ていない事、他の女など全く見えていない事が嬉しかったのだ。

 

また、私は早く子供が産みたかった。

母子家庭で育った私は、母に沢山の愛情を注がれ感謝しつつも

自分の家庭を持つこと、父親のいる家庭に強い憧れがあったのだ。

 

彼も、結婚したらすぐに子供欲しいと言っていた。

男の子の兄弟二人がいいよね。

子供の名前はどうする?

えっと上の子は「〇〇」下の子は「〇〇」ね。

将来産まれるはずの子供の名前もすでに決めていた。

習い事は?

極真空手やらせたいね。

喧嘩強くなるといいね。

そんな話をしている事で、幸福感を得ていた。

 

常に愛されているという実感が、私を満たした。

こうして、大黒摩季の「あなただけ見つめてる」に近い(?)女になり

彼が18歳になった翌日、私たちは婚姻届けを出した。

 

ここからが、地獄の始まりだとも知らずに。