奴について、ここ最近の事を少し。

 

奴(旦那)は、2年前に単身赴任になった。

 

〇〇(地名)に行くことになった!

と連絡がきたときは、本当に驚いた。

転勤のての字すら聞いたこともなく17年。

ずっとここにいるとばかり思っていた。

 

転勤前、二人で奴が住む家を探しに行った。

今住んでいる場所とは、天と地ほどの差がある。

何もかもが違う。

実際に、その土地から引っ越してきた会社の子が

「ここは下界みたい。」と、私の地元を揶揄した

 

奴は

ヤダよー。こんな所にすみたくねー。

 

と、かなり落ち込んでいた。

私は、何とか励ましながら、奴が少しでも快適に住める場所を探した。

 

一応、その地区では1番良さそうなマンション見つけ

そこで暮らすことを勧めた。会社からの補助もでる。

 

結局、そのマンションに決めて、そこに住むことになった。

引っ越しの手伝いをして、私は自分が住む街へ帰ることに。

 

一緒にいると鬱陶しいなと思うことも度々あったけど

別れ際に寂しさを感じた。

同じ日本といえど、電車や車でさっといける距離ではない。

私が涙を流しながら「頑張ってね」と言うと

奴は、「piyoの方が大変だから。俺はたいしたことない」と言った。

 

バイク馬鹿な奴には、天国のような場所であると最初から分かっていた。

しかも、奴は、私と違い順応性が高い。

予想通り、あっという間にその場所が気に入っていた。

 

「果てしない大空」の下は、都会ですり減った心も癒す。

 

 

休みが取得しやすい夏の間は

長期休暇をとり、二人で色々な所を巡った。

夏の季節は特に良い。

去年は2回目の夏を過ごした。

 

転勤当初から、少なくとも5年はいる。

と言われていたから

まだまだ単身赴任は続くと思っていた。

 

去年の暮頃だろうか

もしかしたら、こちらに戻ってくるかも。との連絡が入った。

 

以降、正月、母の葬儀などで、こちらに帰ってくると

「戻りたくない」と言うようになった。

 

こちらに戻って来れば、今までと関係ない部署に回される。

しかも、直属の上司が大嫌いな人だという。

 

もーやだ。辞めたい。

病気になる。

無理。

〇〇(地名)にずっといたい。

 

頻繁に言うようになった。

 

本当にダメなら、他に仕事探せばいい。見つけてきてから辞めるならいいよ。

 

と言ったものの、愚痴るだけで職探しはしない。

喫茶店やりたい

田舎で暮らしたい

農家でもいい

と行動しないくせに、夢みたいな事を言う。

勿論、それに向けて行動していれば、夢が夢でなくなると思っている

 

そして、戻ってきた。

 

戻りたくないのは、仕事だけが理由じゃなかったのね。

 

「せっかく築き上げたセフレとの関係が終わる」と、のたまっていたもんね。

限りなく自由な時間。

さぞ、残念だったことでしょう。