私が所属してた頃の証券会社は、相場が良くなれば
いくらでも新規の個人投資家が参入してくる事が、
前提のビジネスモデルでした。
日本国の人口も増加してたので、当時、転勤までの数年間に手数料収益を極大化して、
後任が引き継ぐ時点では、ぺんぺん草も生えないような、
顧客が疲弊してた状態で栄転していくのが、上からの評価の高い営業マンの
通例でした。
既存顧客が潰れても、いくらでも新規の顧客が作れますよという、
肉食のビジネスモデルでした。
それが、格安手数料ネット証券の出現含め、中流壊滅、人口減少等、
外部環境の激変で、従来のビジネスモデルでは立ち行かなくなってしまいました。
3店目で本部から支店に営業として赴任してきた後輩が、
退職間際、上記タイトルの言葉を残して去っていったのが
印象に残ってます。
現状、銀行含め、高手数料率でハイリスクの仕組み債販売がメインの
リテール営業にも当局の規制が入ってしまい、目先的にもリテール収益が
上がりにくい構図ですね。
よく、顧客に株を勧めたとき、「そんなにいいなら、あんたが買えばいいじゃない」
と返されましたが、金融知識、営業センスと相場観を高い次元で両立出来、
なおかつ出世をにらんで、社内での立ち居振る舞いも完璧な人材が、
金融系のサラリーマンとして、不満無く勤め続ける事が出来る為には、
会社内でどのレベルの環境を用意すればいいのか、難しそうですね。
少子化で、さらにインターネットで評判が漏れる時代には、
大量採用、大量離職のふるい落とし式にも限界がありそうですね。
個人的には、11年目くらいで脱落でした。