銀行のひも付き | 中央線大家の日記

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中央線沿線に生息する大家の日常です。

前勤めていた証券会社、金融危機時に資金ショートを

 

起こしそうになったとき、信用補完のため井桁バンク(仮名)の

 

出資を受け入れて、なんとか証券側が多めの出資比率で銀行との

 

合弁会社を作ってホールセール部門を分離しました。

 

役員レベルに銀行からもそこそこ人材を受け入れて、主に井桁グループ案件の

 

引き受けで井桁グループ企業の有利な資金調達を支えた時期がありました。

 

支店網を抱えるリテール部門はリテール会社と呼ばれ、井桁グループ側有利な

 

案件がバンバン降ってきました。

 

企業側に有利な条件はもちろんでしたが、辟易したのはその量の多さでした。

 

目の前の個人投資家に販売しても販売しても井桁の下請けみたいな

 

案件が続いてました。

 

そのうち、採用もホール会社と分けた採用が行われるようになり、

 

支店営業を経ないで本部しか知らない社員が所属するようになり、

 

本物の別会社になってしまい、支店部門の士気は低下し続けました。

 

さらに、銀行側は圧倒的な財閥グループ力を背景に

 

ホール部門を手中に収めようと出資比率の銀行側多めへの引き上げを

 

迫ってきました。(私はもう辞めてました)

 

証券側は多少の躊躇はありましたが、これを拒絶して、井桁グループと距離をとり、

 

独立系へと舵を取りました。

 

井桁バンクは別の大手証券を傘下におさめましたが、

 

やっぱり文化が違うのか、いい人材がとれないのか、証券部門の業績は

 

ぱっとしませんね。

 

金融危機後、合併して公的資金を受けた銀行が焼け太りみたいに

 

メガバンクを形成してその縄張りをひろげる構図が目立ちました。

 

もといた会社が銀行のひも付きになるのは、なんとなく嫌なので、

 

独立系証券として残ってくれて、当時、微妙にほっとしました。

 

単なる個人的郷愁にすぎないのですが、、、、、、、、、。