いざゆけ若鷹軍団。 | 堀田潤の日記[人間万事塞翁が馬]

堀田潤の日記[人間万事塞翁が馬]

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鉄道、野球、大相撲、分譲マンションの研究にも励んでいます。

こんにちは。

富山県内でもっとも気軽に相談できる社会保険労務士の堀田です。



私の数少ない息抜きのひと時といえば、

なんといっても野球観戦です。

コーラを飲みながらの野球観戦に勝る安らぎは、

他に見当たらないといっても過言ではありません。



コロナ禍で大きく実施形態を変えたプロ野球は、

11月の末ごろまで公式戦を開催し、

福岡ダイエーホークスが4年連続で日本選手権を制覇して終了しました。



近年は超優良球団ダイエーの一人勝ちが続く一方で、

巨人、ならびにセントラル・リーグの弱体化が著しく、

これらが良くない意味で物議を醸し、興を削いでいる感が否めません。



ダイエーといえば、私がプロ野球を観始めた25年ほど前、

つまり、世界の王貞治氏が監督に就任したころは、

弱小球団の代名詞的存在でした。



ダイエーの前身の南海ホークスが、万年下位球団であり、

その球団がダイエーに親会社を変更し、

福岡に移転してからも、なかなか強くなりませんでした。

そんな、弱いけど名門球団ならではのロマンを感じさせるダイエーホークスに、

小学校高学年から中学生にかけての私は、ひとかたならぬ熱情を覚えていたものです。






今年の秋ごろに読んだ、こちらの雑誌には、

ダイエーホークスが常勝球団に成り上がるまでの過程が、

克明に記されていました。



弱い球団を強くするために、ダイエーが行ったことは、以下の通りでした。

1、負け癖がついていた南海の選手やコーチ陣を、新しい選手たちに入れ替える

2、「球界の寝業師」との異名をとり、常勝西武ライオンズを築いた根本陸夫氏を編成の全権者として招へい

3、バブル経済の余波を駆って、最先端の設備と広さを誇る福岡ドームに本拠地を移転

4、西武で勝利の味を知り尽くした秋山幸二、工藤公康、石毛宏典といった選手を獲得

5、逆指名ドラフトで小久保裕紀、井口忠仁、松中信彦ら後の主力選手が入団

6、駒澤大学進学が既定路線とされた城島健司をドラフト単独指名し入団にこぎつける

7、巨人の日本選手権9連覇の主力にして世界最高のホームラン王の王氏を、監督に据える



この中で、私が特に興味をそそられたのは、

南海色を一掃しつつ、

毎年のように優勝、日本一になっていた西武ライオンズの選手を、

複数入団させたという部分です。

強くなるためには、強い球団で勝ってきた選手を取り込み、勝利の文化を醸成するということです。


簡単に言うと「血の入れ替え」ということですが、

これはなかなか、言うは易し、横山も易し、行うは難し、といった決断です。



勝てないながらも球団を支えた選手やコーチを放出することは、

断腸の思いであるでしょうし、

強い西武の選手を取り込んだとして、

必ずしも思惑通りにはいかないものだと考えられます。

 

(悪い意味で「朱に交われば赤くなる」こともありますし、

名選手が必ずしも他の選手の手本となる存在たりうるとは限りません)



ダイエーの先取的精神、変化を恐れない挑戦は、今の繁栄につながっています。

逆指名制度がなくなり、有力選手が渡米することが増えた昨今は、

選手の育成が重要視される中、

育成でもっとも結果を出しているのは、ダイエーに他なりません。

ドラフト1位指名選手が大成せずとも、強固で充実した育成組織が、

次々に工藤監督の元に有望株を送り込んでいます。



私は、今のダイエーホークスが好きかどうかと問われれば、

「うーん、プロ野球の中では12番目に好きな球団かな」と答えるところですが、

ダイエーの成功の過程や、強くあり続けられる秘訣、経営努力などは、

世界にその繁栄を誇れる、まさに令和球界の盟主に呼ぶにふさわしいと考えられます。

(ダイエーに勝ってほしいかどうかといえば、パシフィックで4番目以下に沈めばいいのに、と思いますけど)