「幻聴」
叔母は  げんちょう、という症状でした。

「お前は怠け者だ!」
「アッハッハッハッ」

叔母には、このような声が
起きている間ずっと聞こえていたそうです。

もちろん周りの人には聞こえません。しかし、叔母にとっては現実の声のようにはっきりと聞こえて、恐ろしかったそうです。

今は、エビリファイという精神薬を飲んでいるので幻聴はたまにしか聞こえないと言っています。(私と母は時々、叔母が突然暗い表情で不機嫌になるので、「あ...今もしかしたら幻聴が聞こえていたのかな。」と思う時があります。)


脳腫瘍の手術の後、病院に入院していた時に幻覚症を発症した叔母は、「入院不適応」と言われ、私たちの住む家に、半月あまりで帰って来ました。

退院したばかりの叔母は、幻聴と幻覚のせいでストレスからうつ状態になっており、「もう死にたいって思う」と言ったりして元気が全くありませんでした。

以前は、休日に音楽など聞いてドライブしたり、おとなしい性格ながらも普通の人だった叔母は、手術後には目が絶望したような、光のない真っ黒な目をした暗い人へと変わっていました。

私と母は、話をよく聞いてあげること、常に優しい口調で語りかけること、なんでも食べたい物を食べさせることなどを特に努力しました。

二ヶ月経つと、少しずつ薬が効いてきて、食欲が元に戻りました。時々、ニコッとする事もありました。

しかし、この精神病との付き合いは、まだまだ始まったばかりでした。