実は、残念なことに叔母はガン保険に入っておらず、手術+入院費を私の母が一旦負担することになりました。

母は、母の父母(私の祖父母)の介護もしており、高校生の私の生活も支えなければならないので大変そうでした。

入院には色々とお金がかかり、お見舞いに来てくれた人や病院の方にお礼も沢山しなければなりませんでした。

私の家は父親がいない為、叔母の手術により金銭的に苦しくなり、高校生の私はバイトを始めました。


叔母はバイトに行く私を見て不思議そうな顔をしていました。
脳腫瘍の手術の影響で、母にお金を工面してもらったことを覚えていなかったのです。

「私は手術の前や後の記憶があったり無かったりするから、お金を出してもらったかはわからない。覚えてない。」と叔母は言っていました。

母と私は、一番つらいのは病人だからと思い、「そっか...」と言って何も言いませんでした。

本当はちょっと悲しかったです。百万円いくかいかないかの金額でしたが、ありがとうくらいは言われるかなと思っていたので、夜中に家の近くのスーパーの暗い駐車場に車で行って泣きました。
叔母には心配かけないようにと涙は見せないようにそうしました。


この時は、叔母の「覚えていない」という言葉を、これから何度も聞くことになるとは思っていませんでした。