曽祢まさこ傑作集ホラーガーデン 2010年 04月号 [雑誌]/著者不明
¥630
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買い物モードだったので、買っちゃったぁ♪
うむうむ、内容が濃いですなぁ。
知っていたのは1作品だけだったので、余計に楽しめました。
好きです、ぶんか社さま。

曽根さんのホラー作品って、悲しい結末を迎えるものが多いようなイメージです。この雑誌の中でもハッピーエンドといえるのは氷の城くらいじゃないかなぁ? どのみち暗いんだけど。
それと、人生に対する教訓みたいな事も描かれていると思うんですけど…如何でしょうか?

幽霊狩りダニエル
ダニエルは生まれたときから盲目だが、人の死が見える少年だった。幽霊の声も聞こえ、動物だけでなく周りの人間からも白い眼でみられるようになにったダニエルは、別荘で暮らすようになる。そこへ兄と兄の友人とその恋人がやってきて事件が起きる。

ダニエルがひたすら可哀想でね。彼は幸せになれるんだろうか、と心配になっちゃって。続きを立ち読みしたんだけど、どうしようか迷って買ってないんですよね~。でも、この第一話を読むと続きが気になってしまう。今度で会えたら買おうかな。

金のベールに銀の針
これはこちら に。教訓めいたお話です。どっちもどっちだね。王様が一番悪いかも。

白ばら伝説
白ばらを愛する王様。白ばらのような女性を妻とし、子どもにも恵まれた。しかしある日ばらの花を手折った自分の子どもを殺そうとした。

この王様、ほんとバカ。でも、こういうことってあるよねー。無くなってから初めて分かる価値。

ジェニーの微笑
外見はとても可愛らしいジェニー。でも中身は最低で、飽きっぽいしわがままだし嫉妬深いしずるがしこい。でも彼女にほほえまれたら、誰もがみな許してしまう。そんなジェニーが誕生日にもらったジェニーそっくりの美しい人形。最初こそ人形を可愛がったが、段々と飽きて放ってしまう。

これこそ教訓的マンガですな。ジェニーを甘やかす周囲の大人がどうしようもないと思うけど(教育間違ってる)それに甘えて好き勝手するジェニーが腹立たしい。なのでラストは「ざまぁみろ」的感想ですね。心が美しくなれば、顔も元に戻るのでしょうかねぇ? そんな日は一生来ない気がするけど。

氷の城
遠縁の親戚の家で暮らすジュリアはバイト中に2つ年下のアローと出会う。惹かれ合う2人だが、アローの母親の具合が悪くなり、実家へ戻ることになった。ジュリアはアローを追ってアローの実家がある村へ来て、住み込みで働くことになった。息子を溺愛する母親は、アローとジュリアを別れさせようとするが…。

この話、けっこう好きなんだけど、疑問がありましてね。アメリカの話なのに4月始まりの学校なんだよね(州立の学校って言ってるからアメリカだと見当つけたんだけど、違う? もしくはカナダ? どっちにしても9月始まりでしょ?)。それが気になっちゃってね~。
まぁ、一応ハッピーエンドで、一度心が折れたジュリアだけど、ウイリアム王子とケイトのように「1回別れたからもう別れない」的なカップルになりそうですね。

扉の向こうには…
妻を愛する余り嫉妬深い夫になってしまったウォルター。しかし3年前にあることが切っ掛けで、模範的な夫となった。そのあることとは…

遊びに来た友人達が話す「開けてはいけない扉」の物語もそれぞれ恐ろしいですね。特に「ノックをして」という妻の話は…なんともです。出来の良いヅラがあったもんだ、とも思いましたけど(笑)。
そしてウォルターがねぇ~。独占欲が強すぎると、これほどまでに迷惑な人になっちゃうのね。でも実際世の中にこういう人っているよね。改心できたけど、3年経ってからツケが回ってきたってところですか。残念。

騎士と青いばら
美しい姫に求婚する騎士。次々と難題を出しそれに答える騎士であったが…

このお姫様、腹立つゥ! 虹色の宝石までも取りに行かせようと思っていたのだろうか。

少女たちは午後…
これはあらすじ難しいのでパス。女の子を軽く見てると痛い目に遭うわよ! て話ですね。

緋色のマドモアゼル
美しいアデルはジャン=ルイと婚約した。そんなアデルの元に届く脅迫状。一体誰が何のために?

これまた教訓めいたお話しで、好きですね。
このジャン=ルイがね~どうしてアデルに惚れたのか分からないけど、恋に舞い上がらないで冷静に物事を見て判断できる人で、ラストのセリフなんて超カッコイイっすよ。
「嫌われたくなくて言えなかった」てアデルの気持ちもわかるけどね。まぁ~これに懲りてアデルもおとなしくなることでしょう。ジャン=ルイを逃したのは痛かったですけど。

読み返してみるとやっぱり面白いんですよね~曽根さんのマンガ。
曽根さんはギャグもホラーも描けて、すごいと思います。