高速道路を降り、彼が言った。
「どっか人がこないとこ行こう」
私は
「はい」
と頷いた。
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結婚式場の広い広い駐車場の木の下、
停めた車の中で、キスされた。
そのまま抱き合って、
上半身はだんだん剥がれて、
ぬくもりを分かち合うように抱き合った。
わかってはいたけど、ずっと心臓がドキドキして、
見られる羞恥心だとか、もう何年も忘れていた
胸の高鳴り。
全身があたたかく、燃えているような
感覚になった。
心ゆくまで抱き合って、添い寝した。
彼のことを心から好きだと思った。
でも、添い寝している彼の顔を見たときに、
とても冷静な気がして、不安になったりもした。
「あそばれてるみたいな気がする。
あそんでない?」
と、いつもの敬語ではなくタメ語で、
彼の腕の中で聞いてしまった。