昨夜、サロン勉強会の講師を致しました。

日本再生の為、今まで140回以上勉強会をされているAO氏のお招きでしたので、、講演を聴きに来られた方の顔ぶれも、そうそうたる方々でしたが、やはり今まで日本舞踊の話などじっくり聞く機会も無かったようで、熱心に耳を傾けて頂き、とても良い雰囲気の中でお話をさせて頂くことが出来ました。とは言うものの、実際目にしたり、耳にしたり、これまで様々なことを経験して来られた方達だけあって、質問もかなり的を得たご質問を頂き、私達にとってもたいへん良い勉強となりました。

 お陰さまで主宰者の方からも「昨夜は大盛会でした。すばらしいサロンでした。」とのメッセージを頂き、参加された方も喜んで頂けたという事で、本当に嬉しく思います。



 世の中の様々な事を学びたいと思う心と、自分の愛してやまない事柄を伝えたいと願う気持ちが相乗効果と成り、独特の空間を創り出す、「サロン」とはそんな場所ではないかと思いました。これからもどんどん積極的にこのような機会に参加させて頂きたいと思います。

主宰者のOA様、ご参加頂いた皆様、有難うございました。心より感謝申し上げます。







 夜は屋形船で宴会を兼ね、芸妓と幇間気分で小唄振り(「川風に」「七福神」)の披露となりました。

お酒もいい感じに入り、神殿での緊張感とはまた違った日本舞踊の楽しさを感じて頂けたようでした。

  日本舞踊は日本の伝統芸能・文化のエッセンスの全てを取り込みながら発達して来た分野だけに、「三番叟」のような儀式的な物もあれば、小唄振りのような砕けた物も有りで、1つの演目を見ただけでこれが日本舞踊とはいえないのです。同一人物が全く違う色の演目を踊ることで、日本舞踊の多様性、懐の深さのような物を感じていただけたのなら幸いです。



 







 「川風に」は、まさにこの屋形船の夕涼みの情景を詠んだ小唄で、爽やかな川風に誘われて夕涼みをする仲睦まじい男女の様子を唄った曲です。



















 「七福神」は思わず笑ってしまうユーモラスな歌詞の内容。

七人居る神様の中で、ただ一人だけ居る女の神様「弁天」一人を何故褒めるんだと「毘沙門」がクレームを付けると言う他愛ない内容ですが、江戸の洒落たオチに皆さんにんまりしていました。



 さて、暑い長い一日の役目を終え、後は無罪放免。私達も船のデッキでワイン片手に夕涼み。楽しく有意義な、オリジン・アートプログラムの一日でした。



  「三番叟」は日本舞踊の世界では最も長生きの演目でしょう。江戸時代より芝居年中行事の顔見世興行や格の高い催しの番組の初めに「式三番」を上演する習慣があり、現在でも尚引き継がれています。

 歌舞伎舞踊のジャンルであるこの「式三番」は能の「翁」をベースにしたもので、その日の序幕が開く前の、早朝に行われていました。見るお客さんのいない儀式舞踊だったわけです。現代でも日本各地でこの儀式は早朝に行われていますが、新築の劇場やホールの序幕には柿落としの御祝儀曲として演じられています。

 基本的に“翁”、“千歳”、そして “三番叟”の三名の登場人物で構成されて、中でも翁は神の言葉を告げる荘重な貴族性を持つ一番神聖な役とされ、その傍らで千歳が若々しく躍動感溢れる舞を披露します。そして最後に三番叟は派手でコミカルな踊りを見せ、江戸庶民に一番人気のキャラクターでした。囃子詞で呪文の様な「おおさえ、おおさえ・・・」という唄で三番叟は始まります。田を耕し、種を蒔き、鈴なりに実った稲穂の形をした鈴を手に持ち、足を上げたり下ろしたり、床を踏み鳴らしたり飛んだりと、先祖は鶏かと思わせる役です。この「おおさえ・・・」は「おお幸が転じたものか「多さエ」かは不明です。この「式三番」という舞踊は一種の儀式(神事)なので、厳粛荘重であって、とても楽しく観れるものとは言えません。初めから終わりまで秘め事尽くしの演目なために、御神事に参列する心積もりが必要ですが、歌舞伎舞踊に取り入れられた「三番叟もの」はそれぞれうまく工夫されてつくられ、原型を踏まえたご祝儀の舞踊として上演されます。(オリジン・アートプログラム用 琇瀧解説より)







長唄「松の三番叟」歌詞 オリジン・アートプログラム用





下手より千歳の登場















 

  

                        上手に控えると下手より翁の登場



とうとうたらりたらりら たらりあがりららりどう

千早振る 神のひこさの昔より 我 敷島のやまと唄 

天下泰平 国土安穏 今日の御祈祷なり



    翁の舞         

  

                千歳の舞



鳴るは瀧の水鳴るは瀧の水 鳴ると云うのはよい辻占よ 

天津乙女の様が許 絶えずとうたり 絶えずとうのが誠なら 

日は照るとも濡れる身に 着つつ馴れにし羽衣の 

松の十返り百千鳥 絶えずとうたりありうどう



相生の待つ夜の首尾に逢うの松 

ほんに心の武隈も 岩代松や曽根の松 

あがりし閨の陸言に 濡れて色増す唐崎の 

松の姿の若みどり



 三番叟の舞



おおさえおおさえ 喜びありや喜びありや 

我が此所より 外へやらじとぞ思う



千秋萬歳萬々歳の末までも 賑う御代とぞ祝しける