病室で迎えるお晦日、22時消灯、年が変わる瞬間に思うこと。 | 薫彦の二杯目のグラスから ~ Kyoto 編 II ~

薫彦の二杯目のグラスから ~ Kyoto 編 II ~

年年歳歳花相似たり、年年歳歳人同じからず。

日々変わりゆく季節と身の回りの備忘録日記。
シュワシュワの後の、2杯目グラスは bitter or sweet ??

入院16日目の夜は大晦日。

 

長い間、ホテルの現場の仕事にいた年末年始、

暮れの29日から新年03日までは、毎年ほぼ満室、毎日徹夜のような生活だった。

 

シンガポールでもロンドンでも、12時のその瞬間

の間際には、ロビーの灯りが落とされ、カウント

ダウンが始まると、キッチンから、シェフが全員、

フライパン片手に現れその瞬間を待つ。

3.2.1 Happy New year!!の一声で、ロビー

ライトが点けられ、港に停泊している船が一斉に

汽笛を鳴らす。

 

フロントの女性フロントマンは全員が、裏の

オフィスに逃げ込んで、顔も出さない。

ハッピーニューイヤーの瞬間には、すぐ横にいる

女性と誰であろうと、キスができる!!という風習

のために、美女の多いフロントにはそれを狙って、たくさんの男の子、おっさんたちが客、スタッフ

関係なく集まってきている。

 

全館ほぼ満室の31日の夜は、フロントオフィス

マネジャーがシャンパンを用意していて、

全員で Cheers!!

 

学生時代以来、久しぶりの仕事をしていない年末

年始、日本レコード大賞から、紅白、そしてゆく年

くる年と、子供の頃からの大晦日のプログラムが

蘇ってきた。

 

両親と年越し蕎麦を食べながらも、眠くて眠くて、

紅白を終わりまで見ることもできず、ゆめうつつで

雪の永平寺を見ていた故ことを思い出す。

 

今年は、暗い病室で、ただ一人、ジルベスター

コンサートを感激しながら見ている。

ゆく年くる年は、知恩院さんの除夜の鐘から、

窓を少し開けて、どちらからのお寺さんから

ゴーン、と聞こえてこないものかと耳をすまして

みても、何も聞こえてこない。

 

病院のスタッフに聞いてみたら、大晦日や元旦には

餅を喉に詰まらせた急患が、毎年何件もあって

かなり忙しいとのこと、

明日元旦の朝、お雑煮はないだろうけれど、

救急車が鳴らす、サイレンの音で目が覚めそう。

 大晦日の病室


特別差し入れのホットコーヒーと
みかん、


大晦日の夕食、2023年最後の食事