2月11日(月)友引・戊申・九紫・破・華・壁・橿原神宮例祭(紀元祭) ・月が海王星の北05゚52.5'を通る・カシオペヤ座RZ星が極小・月が火星の北06゚09.9'を通る
韓国ドラマを観ていると、動機について、深く考えさせられます。
主に復讐劇が多いのですが、
それは、貧困や格差社会にあって、
弱者が、徹底的に駆逐されていき、強者が出世していく。
しかし、それだけではなく、ドラマにおいて弱者たちは、
沈黙する弱者ではなく、
主張をする弱者なので、
そこが現代の日本のドラマと決定的に違う点のような気がします!?
弱者が、主張し、正論だけに、
その口を封じるために、
ブルジョア(ドラマ内では社長が多いですね)が、主張をやめようとしない、その弱者を殺害してしまう・・・。
そして、殺害された弱者側の人間の子供が、大人になり、
復讐を果たしていく。
そういう図式が多いので、緊張感とリアリズム。
動機無き犯罪のように、
観る者に、
空虚な感想を抱かさず、
感情をグッと動かしてくれる。
主人公は、
命がけで、強者に遠回りに遠回りに近付いていき、
しかし、目的と、自分のまっすぐな気持ちを忘れない、
その姿と、
ドラマ中に仕組まれた、数多くの仕掛けが、観る者を魅了。
アイデアと、
感情面、
双方が満たされるものです。
しかし、人生観、世間の裏の裏まで知った上で、
やっと吐けるような、
その沈殿した、内なる言葉が飛び交う場面で、
リアリティに圧倒されそうです。
漫画の「北斗の拳」と比較して申し訳ありませんが、
「北斗」系の漫画の方は、
過剰すぎて、リアルを脱してしまって、
何故か、嘘くさいと、
醒めてしまうものです。
似たような戦いの繰り返し、
パターン、型にて、作られる構成のために、
数話を観れば、
もう飽きてしまう自分がいました。
いえ、その前に、
「男一匹ガキ大将」
↓
「リングにかけろ」
↓
「キン肉マン」
等が踏襲していった、
階段式勝敗システム。
そのシステムから物語を作る方法は、
とても保守的で、
賢い方法とは私には思えません、好きな方には申し訳ないですが、
私には、漫画界の負の遺産、
負の行進。
のように思えてなりません。
(浅田彰著)「構造と力」が流行った時、
漫画界にも、「構造論」を知覚される方がいれば、
漫画の歴史は、
別の進化の一途をたどった可能性。
を、私は感じます。(今回は漫画論ですね)
戦隊シリーズにせよ、
(日本には「戦隊シリーズ」という人気枠がありますが)
「戦隊シリーズ」は、原作者である石森章太郎氏の頭の中にある(アトムというロボットに対してリモコン操縦の鉄人、それに対して、新たな型、サイボーグを表現し、それを五人に増やしてゴレンジャーと、した)図式。
石森氏の、過去の手法に対する進化論、実は進化もしていないように思えますが、単純に、妄想劇。
その膨張の過程だったように私には思えます。
他にもたくさんある石森氏の企画の中で、
閃きを起点に、開始した一作だと思います。
(ゴレンジャーの原作の絵に力が入ってませんし。
やはり、とても力を入れた作品とは思えません。
「ロボット刑事」は、まだシュールですが。しかし、内容は薄い・・・ですが。
主人公が、メカでありつつ悩みながら、それでも戦闘、
街の描写に観られる時代の空気感は、リアルですが、物語は、
戦闘の繰り返し=単純です)
しかし、それらが、そう、特に戦隊ものは、
何故かテレビ化した途端に、上手く合致してしまった。
五人の戦隊ものは、「仮面ライダー」以上に、人物が多く登場するために、
特殊戦闘機まで出てくるために、
玩具メーカー側は、儲かる種を見つけたのですよね。
結果、単純な内容ながら、
ある売れる種のおかげで、
物語より、キャラクターが独り歩き。
その売れる種は、
仮面だと思います。
仮面のデザイン=戦隊シリーズ(仮面ライダーを原点に)の売れる種だったと思います。
素顔で、必死な格闘を極める方向は、
日本では、斜陽して、
いきなり、ジャッキーチェンが登場して、
あれっ、仮面ライダーより、
強そうで、技が細かく、
格好よい。
人間の方がいいじゃん。
と、気付いた時代に、
サイボーグや、ロボットものの全盛期も終わりかけたのではないでしょうか?
「北斗の拳」も、Jチェンの影響で、
ブルースリーの再ブームまでをもが起こり、
そういう時代背景に上手く合致して登場した結果、
時代の追い風を受けて、
人気を獲得したように思えます。
「鉄腕アトム」手塚神話の時代は、完全に終わりに向かい、
時代は、リアリズムにへと、傾倒していった。
~格闘劇は、そこに付随しながら~
ですから、戦隊シリーズは、
(仮面幻想に憑依された子供たちが、魔法にかけられ、その結果、続いてきた)負の遺産のように思えます。
五人とか、仮面とか、
そういう定型だけで、連歌のように、似たような内容を更新していく表現は、
やはり、サブカルチャーとはいえ、良い方法には思えませんから。
今の漫画は社会汚染と、
漫画とは何かと考え、人間の在り方を見つめて、漫画界と決別をした、
トキワ荘のリーダーで、漫画家にも健康保険を作ろうと呼びかけたり、何かと政治力があった、寺田ヒロオさんの方が、潔いと思います。
絵柄も本気系ではなかった戦隊もの第一作の「ゴレンジャー」
それは、(石森氏の最高傑作)「サイボーグ009」のように魂を込めた作品でもないですし。
しかし、不運なことに、
009の方は(半分)人間なので、キャラクター玩具は作りにくく、
決まった味方の戦闘機なども存在しないために、
玩具メーカーとしては、
製品化はしにくい=製品の側からメリットが薄い=やはり過去の産物に。
しかし、こういう戦隊シリーズの影響を私たちは受け継ぎすぎたことは、
人間として、良い影響ではなかったように私には思えます。
余りにも偏った物の考え方として、
戦隊シリーズに、教育されてきたのではないかと。
子供達は、玩具メーカーの戦略の笛に思うように操られてしまった?
新作品ごとに玩具を集め、
その型にはめられていく・・・。
知らず知らずに戦隊ものの世界観を、
自分の個性育成の際にも植えつけられてしまった・・・。
絶対に勝てる武器を持って、相手を100パーセント倒してしまうという、
そんな話を毎週、観ていき、
自然と馴染んでしまった。
それは、
「AKB48」の子供の手のよる手ブラ写真よりも、
実は、異常性が高いのではないかと。
しかし、見慣れているために、
感知力は働かないわけです。
ですから私は、戦隊ものが、
歪んだ正義に見えるわけですね。
そろそろ漫画家先生たちの想像力よ、
「石森脳」の枠を飛び越えて、
玩具メーカーをも喜び、
子供にもさほど悪影響を植えつけない、
新しい希望のある漫画を開発していってください!
そう、願います。
「共同幻想」を与える一つの公的表現。
同じ「共同幻想」を見せてもらえるでしたら、
良い幻想の方が、
よいではありませんか。
栄えるのも、偏った悪徳よりも、
99%の善徳と、1%の悪徳。
そんな物語で、
社会に良い影響を与えていただきたいと思う時があります。
いえ、
せめて、2/3の善徳と、1/3の悪徳のドラマを。
しかし、韓国ドラマには、
人情や、
システムに甘んじない、本気の脚本力。
それを見せつけられています。
結果、私は、熱くなってしまいます。
ある理由を、
徹底的に証明するために、
彼ら(韓流ドラマの人物たち)は、
人生を賭け、
その人生を賭ける姿に、観る者は、
本気になって、観なければと、
姿勢を正される。
(ガンダムの原作者である)富野由悠季氏が、
ガンダムを初めて映画化した際に「記録全集」という全集を出され、
そこにこうありました。
発言する媒体が少ない時でしょう、
ですから、
誰もが、どんな発言をしているんだろうとか、
期待したと思います。
普通に考えれば、
ロボットや、科学こそが第一義だと、
主張するのでは?
そう想像すると思います。
そこに、
「巨人の星は天才的な作品だった」と、
記録全集に、
発言されている記録がありますが、
これに驚かれた方は大勢いたと思います。
ロボットアニメの第一人者が、
何故、スポ根漫画の名作を褒めるんだ?
と。
おそらくは、
優れたアーチストは、本質を見抜き、
ロボットや、最先端科学だけで物語を考えようとはしない、
優れた観る目がある証拠なのでしょう。
人間ドラマ。
その作り方。
それを意識していなければ、ガンダムも、
ただの戦争もので終わっていたということでしょう。
(富野氏が、手塚治虫プロから独立し、サンライズ社にて、初めて作製放送した)「ザンボット3」
そこに、難民の移動を描くシーンにこだわったそうですが、
作家として、人間の在り方や、生き方。
それに、徹底して、こだわりがある証拠なのでしょう。
私はロボットものに、
萌える時期を卒業しましたが、
やはり、優れた作品とは、
優れた言葉の持つ力。
そこから生まれるように思えます。
韓国ドラマには、それがあり、
特に
ドラマ「ジャイアント」には、
その集大成を感じます。
脚本の最高峰。
それに近いものを感じました。
巨人。
脚本の巨人。
「ジャイアント」は、脚本の「巨人の星」かもしれませんね。
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