陰陽師のメッカ、播磨の地(血)と不思議な体験 | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

陰陽師のメッカ、播磨の地(血)と不思議な体験

$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-正岸寺 前回の記事で、長文になるので書ききれなかったことです。
 
 実は、播磨は平安時代の陰陽師のメッカだったんです。前回あげた芦屋道満だけではなく、播磨には多くの陰陽師が生まれたり、修行した場所なのです。

 例えば、安倍晴明に2人の式神を隠された話で有名な、知徳法師も播磨出身。弓削是雄は今の姫路市飾磨出身。滋岳川人は、丹波出身だけれども、播磨で陰陽道の勉強をした人です。弓削、滋岳とも、当時の律令国家の占いや歴を司る、陰陽寮のトップの人です。解り易い人物説明はこのサイトを見てね。
 そして、日本の陰陽道の祖師とも言われる吉備真備が、建てたと言われる姫路の広峯神社は、陰陽道と関係が非常に深い牛頭天王を祀っていて、播磨陰陽道のひとつの中心地になっていたものと思われます。この辺の詳しい事は、このサイトを見てね

 何故、播磨で陰陽道が盛んになったかは、7~8世紀頃インドから渡来し、山岳仏教、修験道などを広めた法道仙人(播磨には法道仙人、開基という寺が多い)という人と、先に書いた牛頭天王(これは神様、明石に垂迹したという話もあるらしい)の2つの影響が大きいと、ものの本に書いてありました。
 もちろん、神様が実際に降り立ったわけではなくて、牛頭天王を信仰する渡来集団が、明石に来たと捉えるのが、正常ですね。笑。

 つまり、渡来人の文化が、播磨には古くから多くあったということです。『播磨鑑』にも渡来人が多く住んでいたとの記述があるそうです。
 そう言えば、古墳も元は、渡来の文化ですから、播磨に古墳が全国一多いのもうなづけますね。(新羅の国の形式の古墳が多いそうですよ)
 そう考えると、私の顔つきも渡来系なんです。笑。

 そんなことにまつわる、不思議な体験を一つ御紹介します。

$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-正岸寺石棺仏 十年以上前なんですが、私が、占いや陰陽道に興味を持ち始め、その流れで、京都の清明神社に訪れた事がありました。
 神社に入ったとたん、体中が何故かワサワサするんです! 気持ちの良いたぐいの感覚ではありません…。この異様なワサワサ感はしだいに激しくなり、ちょうど『もののけ姫』に出て来る男の子の主人公、「アシタカ」の右腕に付いたケロイドのような傷が、グニュグニュっ!!と疼く、正にあんな感覚になってきたんです。

 なんだか、体中が疼き震え出したので、とっても「ヤバい!」と思い、足早に清明神社を後にした思い出がありますヨ。
 神社はいろいろ訪れていますが、こんなに体が反応して「ヤバい」とまで思う神社に出会ったのは後にも先にもありません!

 当時は、芦屋道満が播磨出身だなんて知りませんでしたし、「なんだか、全然合わない神社だなー」としか思いませんでしたが、この播磨の陰陽師集団の事を知り、やっとその疼きの理由が解った思いでした。

 播磨の陰陽師集団は、もちろん安倍晴明がきらいですし、対抗意識を燃やしていたそうですから。笑。(私自身は安倍晴明をそこまで嫌ってませんよヨ。笑)

 この経験を通して、後に私は、播磨の陰陽師達と似た血を持っているんだなーと思ったものです。
 昔は、そんな事実を全然知らずに、極自然に、占いの本や西洋魔術の本を、好き好んで読んでいたものですが…なんとなく、その動機の根底にあるものが見えた思いでした。

 アートをするような人は必ず、シャーマン(巫女、ひいては陰陽師のような)の素養がないといけません。これは、そもそもアートの成り立ちが、宗教と密接に関わっているという、古代の造形の数々を見ると、すぐに解ることです。

 アーティストは少なからず、シャーマンです。(よく製作中、「降りてきた」とかもいいますよね)そういった意味からも、過去記事で書いた、同じ播磨の陰陽師の血が流れる、シャーマンとしての三島由紀夫さんにも、私は魅かれる訳です。天使や地蔵、「英霊の聲」を聞くんです。
 
 今日は、長く書いてしまいました。写真は、芦屋道満の屋敷跡だったといわれる正岸寺です。たまたまお庭の剪定をされているところ。ここには芦屋道満の木像なんかも祀ってありますよ。道満さんのいいお話なんかも聞けるかも?使われていない古代の石棺なんかもあった記憶が…。
 次の写真は、正岸寺にある石棺仏。 これは芦屋道満と特に関係ない石仏ですけどね。摩滅してお顔もなにも解らなくなっています。でもこの造仏の形式は高砂などに多く見られる形です。石工(集団)のクセがあるのでしょう。

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村
にほんブログ村 美術ブログ 宗教美術へ
にほんブログ村