宗教について-2 宗教者としての 李登輝 さん | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

宗教について-2 宗教者としての 李登輝 さん

前台湾総統の李登輝さんですが、カメラマンである私はちょうど一年前、彼を撮影する栄誉にあずかりました。その感動も無くなったHPに記していたのですが、最近、彼の著書を図書館で見付け読んでみました。「李登輝学校の教え」これ、なかなか良かったです。去年、李登輝さんと初めて撮影で御会いしたとき、私は政治の話をされるものとばかり思っていましたが、意外にも、政治の話はほとんどされず、宗教や哲学の話に終止されました。李登輝さんが目を通している本も奇しくも私と重なっており、とても感動し握手までしていただいた良い思い出があります。偉大な政治家であり、偉大な宗教者なんです。「李登輝学校の教え」から李登輝さんの宗教観を抜粋します。ーー「実は政治も法律も国家も、我々個人のサルベージ、救済はできないのです。それはどこの国でも同じことで、国家はそういうことはやってあげられない。だから、そのときにこそ宗教というものが必要になってくると私は思う。」ーー「経済や政治がどんなに発展しても、こうした人間の魂や社会の病の問題に対する解決策は見いだせない。この問題を解決するには、我々は物質的な価値を超越した、より強い精神的な力に頼らねばならない」ーーこの本の李登輝さんの人生観を記した箇所には、もっといい言葉がたくさんあるのですが、07_7_31_記事長くなるので、この辺で。だから図らずも、私のイタリアの写真集の帯や紹介文に「宗教くさいものはどうも」という言葉が入っていますが、私が書いたわけでもなく、実はこういう視点は、まずいなとさえ思います。本の内容は100%私なので御安心ください。笑。撮影した李登輝さんの写真は、肖像権や何やら、ややこしそうなのでアップしません。写真はジェノバの天使。