今回のテーマは、綿矢りさ氏の『勝手にふるえてろ』の感想です本

 

人は誰でも、自分にとって見たくないもの・結果が怖いものから

 

逃げてしまう性質があります走る人

 

もちろん、私も然りです サッ (汗)

 

この小説の主人公も、中学2年で終わっている初恋を認めたくなくて、

 

10年も引きずってしまうのですショボーン

 

確かに、決定的な結果を知らなければ「希望」は持てます。

 

でも、持たないほうがいい「希望」もあるんだなと

 

この小説を読んで、少しセツナくなりましたショボーン

 

 

『 勝手にふるえてろ 』感想 ~希望悪~

 

 この世に必要な悪を「必要悪」というのなら、必要とされない希望を「希望悪」と呼んでいいのではないか。

 

人間は、希望がないと生きていけないという。もっともだ。

だから、幼き頃より「希望を持ちなさい。」と何度となく刷り込まれる。やがて、その「希望」は自分の細胞となり、希望に対して何の疑いも持たなくなるのだ。

 

江藤良香は、自分の初恋を大事に「保存」してきた。通常だと想い出という名のもとに昇華していくものだ。だって、中二の時に終わっているのだから。

しかし、良香のいう視野見ができなくなった中三からは、その恋を時々口に入れてはしゃぶってしまう。唾液で形が変わっても、大事にジップロックで保存して、また好きなときにしゃぶるのだ。その味は、どんどん甘くなっていく。

とうとう、現実にイチに会う機会をつくるのだが、普通はそこで目が覚める。しかし、イチに対しては恋に落ちたまま、すべてが加点方式だ。はかない頭頂部にたいしても。

逆に、ニに対してはすべてが減点方式だ。人間は手に入れたモノに対して、希望ではなく現実をみるからだ。そんな厳しい状況の中でも、ニは良香に対して「希望」を持ってしまう。

良香がイチに対して、決定的な結論を出されないように希望の抜け道を残すように接していた状況を、ニに対して良香はつくったからだ。そこに、ニの希望悪が生まれてしまう。

 

人間は、どうも自分の判断だけでは希望を捨てられないらしい。しかし、とうとうイチから良香は最終通告を受けた。「名前を思い出せない。」

やっと、希望をぶった切れたかと思いきや、同時にセーフティネットだったニまで失う状況になる。そこで、初めて想い出を何度もしゃぶれたのも、ニの存在があったからだと気が付く。良香の妊娠騒動を知った後でも駆け付けたくらいのニの希望悪が、なぜか報われてしまった。報われることがよかったかは・・わからない。

 

ニーチェの「希望は悪の中でも最悪の悪である。なぜなら苦悩を引き延ばすからだ。」という言葉を体現しているような良香とニ。

どうせ希望を捨てられないのなら、ニのように苦悩から救われるのもまた希望・・だと信じたい。

 

 

 

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