12月1日になり、ふと思い出したことがある。
小学校1年生の頃だ。
1年を4分割して、季節を3か月ごとにする・・ということを
覚えたばかりだった。
「 となると・・冬は12月1日からか・・・ふむふむ・・・ 」
と、雪をまだ見たことのない6歳の少女は、
冬になれば雪が降ると固く信じて、
指折り数えて12月1日を待っていた。
当日は、なぜだか緊張しながら登校して、
いつ雪が降りだすのか、一日中ソワソワしていた。
もちろん、何事もないまま、一日は過ぎて、
ただ落胆している少女だけがいた。
住んでいたところは、西日本で、
雪なんてひと冬に、一回降るかどうかだ。
その少女は、まだ地理的な知識や気象的な現象も知らず、
ただ「雪は冬に降る」ということだけだった。
12月1日に雪が降らなかったことにより、
その少女は、なぜ降らなかったのかを考えた。
そして、すこしだけ知識が増えて、すこしだけ成長したようだ。
大人は、「知識をつけなさい。」「勉強しなさい。」と
口酸っぱく子供に言う。
全然間違ってないし、その方が人間として生きやすいし・・・。
成長って、得た知識の代わりに、なにか「無垢」なものを
すこしずつ手放していく繰り返しのような気がする。
今日も、雪は降りそうにない・・・。
とても、寒いだけだ。
いつか、12月1日に本当に雪が降ったら、
その6歳の少女に教えてあげよう。
「ほら、冬になったから雪が降ったね。」って・・・。
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