「専業主婦の大変さが理解されない…」
専業主婦業は無給のため、労働を楽に思われがちですよね。
家事育児の負担が見えにくいため、パートナーから蔑ろにされてしまうことも。
本記事では、専業主婦の年収を数値化し、専業主婦がどれだけ経済的に貢献しているかをお伝えします。
専業主婦の負担を理解されずに苦しんでいる方は、参考にしてくださいね。
専業主婦業を年収に換算!家庭内労働の経済価値
専業主婦の仕事を年収に換算するとどのくらいになるのでしょうか。
類似の専門職の時給で換算してみました。
専業主婦の仕事とその市場価値
専業主婦の代表的な仕事には、以下が挙げられます。
- 料理
- 洗濯
- 掃除
- 買い物
- 育児
家庭労働に見合う年収の算出方法
では、家庭労働に見合う年収を算出してみましょう。
先ほどの専門職の時給と所要時間をもとに年収に換算します。
料理:1,150円 × 3時間 =3,450円
洗濯:1,000円 × 1時間 = 1,000円
掃除:1,000円 × 2時間 = 2,000円
買い物:1,150円 × 1時間 = 1,150円
日給では7,600円、年365日とすると年収では7,600円 × 365日 = 277万4,000円になります。
さらに育児を並行している場合には、ベビーシッターの平均時給1,250円で7時間労働を加算して換算すると年収は約600万円になります。
女性の平均年収は302万円(国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」より)なので、いかに家庭労働の負担が大きいかがわかります。
専業主婦の労働がもたらす家計へのインパクト
専業主婦の労働は、家計に大きなインパクトがあります。
もし専業主婦が外に働きに出て、家事育児をすべて外部サービスに依頼した場合、約600万円の支出が発生することになります。
女性の平均年収から考えると赤字になってしまうのです。
専業主婦の果たしている役割の重要性を、もう少しパートナーにも理解してもらいたいですね。
日本と世界の専業主婦「年収」比較分析
日本と世界では、専業主婦の年収にどのような違いがあるのでしょうか。
専業主婦に対する支援・評価の違いも含めると以下のように言えるようです。
専業主婦の経済的貢献度に関する国際調査結果
アメリカの専業主婦業を年収換算すると約540万円だそうです(経済学者の試算をもとにしたGoBanking Ratesより)。
アメリカの平均年収は568万円ですので、外に働きに出た場合とほぼ同等の労働をしていることになります。
平均年収ほどの支出を抑えていることになるので、日本と同じように家庭内労働が家計に与えるインパクトは大きいですね。
会社で働いた分の給料のほとんどが、託児所などの保育料に消えてしまうという体験談もあります。
(参考サイト:BUSINESS INSIDER)
各国の専業主婦に対する支援・評価の違い
アメリカでは専業主婦が担う家事や育児は、経済的に脇に追いやられた仕事と評価されています。
それに保育サービスがますます不足して高額化するなど、子育て支援も少ないため専業主婦の負担はさらに増えています。
一方中国では、女性の収入も世帯収入の重要な要素という考えで、会社を完全に辞めて専業主婦になる選択肢はほとんどありません。
中国での子育ては祖父母の力を借りるケースも多く、専業主婦に対する評価は低いと言えます。
(参考サイト:東洋経済)
現実にはない「年収」で見る専業主婦の貢献
現実には無償で働く専業主婦を年収で見てみると、いかに家計に貢献しているかがわかります。
あえて「年収」で評価する意義を以下に書いています。
専業主婦と労働市場!あえて金額で評価する意義
専業主婦が果たす家事や育児などの役割は、あえて金額で評価することで大変さが分かります。
家庭での仕事は見えない部分も多く、やって当たり前という空気感があるため、なかなか労力が理解されません。
専業主婦がこなすタスクを一つ一つピックアップして、お金に換算すると想像以上に金額が高いことに驚きます。
専業主婦が普段こなす家庭内労働の労力が正当に評価されます。
見えない部分を可視化して、家族や社会の理解を得るために金額で評価するのが効果的なのです。
家事・育児のスキルが生む経済的な余波
専業主婦がこなす家事・育児のスキルは立派に仕事として成り立つものです。
近年、女性もキャリアップのために家事育児に割ける時間が減っている家庭が増え、家事育児の代行需要は増えています。
専業主婦は毎日、家事育児をこなしているため、スキルがどんどん磨かれていきます。
例えば料理や掃除が苦手な方や、正解のない育児に悩む方にとって、経験豊富な主婦に任せたり相談できるとありがたいですよね。
家事育児のスキルは立派な仕事として成り立つので、専業主婦の評価がもっと上がり、家庭内での地位も向上してほしいものです。
まとめ
専業主婦業の大変さが理解されず、社会やパートナーから低く評価されると不満を感じることもありますよね。
本記事では、専業主婦の労働を年収に換算し、どれほど家計に貢献しているかをお伝えしました。
専業主婦の負担を理解されずに苦しんでいる方は、参考にしてくださいね。