メルカリで文庫版全10巻ポチって読む。
モーニングに連載されてた20年以上前に読んでたけど、読み返してみたら薄っすらとだけど全て記憶にあった。一応まだボケてはいないらしい。
行政書士事務所を舞台に主人公である田村勝弘が様々なトラブルに葛藤しながら成長していく物語。
原作者の思想のベースにはマルクスの資本論があるなと感じる。搾取されて虐げられる弱者側が徹底的に描かれてこの世の理不尽に僕も激しく怒りがこみ上げたり諦観したり。
漫画では弁護士さながらに紛争にタッチするけど、実際の行政書士が扱える法律事務は限定的な一部であって、ここまでやったら弁護士法違反になるだろう。
行政書士が行政書士法に則って扱える業務は、官公署に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理、遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成、行政不服申立て手続代理等。
ただ範囲の解釈については争われてる部分もある。
日弁連は公式見解として行政書士は法律家でないと言っている。制度改革によって弁護士の数が増えて食えない弁護士も出てくる中で、行政書士に業務を奪われたくないという思惑もあると思うけど。
行政書士は、裁判員法に「不適格者」として排除の対象となっていないから、法律の素人として裁判員になれる。
つまり、行政書士は法律家ではなくて「法律の素人」だと主張してる弁護士側だけど、日本行政書士連合会は「街の法律家」というキャッチコピーを掲げて譲らない。
主管官庁も法務省ではなく総務省だけど、業務の内容に明らかな法律事務が含まれてる限り、法律家と名乗っても問題ないように思うけど。
他の士業に文句つけられるほど弁護士は偉いのか、思い上がりだと思う。
弁護士、司法書士、行政書士それぞれ期待されてる役割が異なるだけで対等で水平的関係でしょう。