斎藤学言葉集 1~5巻 | 奇跡の今日一日

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宮崎薫ブログ

 

トラウマ、サバイバー、家族問題、虐待、依存症、ひきこもり、自分らしく生きる、これらの問題に長年取り組んできた精神科医斎藤学による講演集。Kindle版で読むことができる。

 

久し振りに斎藤学先生の言葉に触れて、懐かしくそして今で輝きを失っていない言葉だと感じながら読んだ。

 

「アルコール依存症」の病名と診断基準を日本で最初に作った精神科医であり、アルコール依存症の権威からその後は家族問題、虐待などに研究対象を移していった。

 

アダルトチルドレンや共依存といった概念を日本で広めた功績も大きい。

 

家族療法については、「あなたが置かれている状況がどんなものか自分で知ってよ。その為だったら私の知ってる知識は与えるし、足りないところは自分で勉強すればいい」というスタンスで、どんな家族問題を抱えた患者に対しても同じ姿勢。

 

ありのままを受け入れた上で向き合っていくという姿勢は、治療、精神医学の枠だけではなく、生き方すべてにおいて有効なものだと僕は考えている。

 

先生のおかげで、文字通り命を助けてもらった人を知るだけに、先生の言葉は空論でないことも知っている。

 

なんとなく息を吸ったり吐いたりしているのが人生です。
あなたのすること、すべてに意味があります。
あなたはしたいことをすればよいのです。

(斎藤学)