ロープクライミングを始めようとするとき、必ず最初に覚えないといけないロープワークが、8の字結びを使ったハーネスとロープの結束(フィギュアエイト・フォロー
クライマーとロープを繋ぐ、決してほどけてはいけない重要な結びになる。
結び方の手順は、左回り右回りどちらで結んでいくかや、最初のロープの上側をたどるか下側をたどるか、または、最初のエイトノットを作るときにロープをねじるかねじらないかなど、細かい点の違いで複数パターンがある。
僕自身も、最初クライミングジムのスクールで教わった、エイトノットを作るときにロープをねじるやり方を、ロープがキンクしやすいという理由でその後直した。
以下は、日本フリークライミング協会の会報誌に掲載されていた手順がベースになっている。
1. 8の字結びを作るのに必要なロープの長さは、末端処理のダブルフィッシャーマンズノットに必要な長さまで考えると約130cm程度。左手でロープ先端側を持ち弓を引くようにして張る。先端部から右手までのロープの長さが約130cmになるよう、自分なりの位置を覚えておく。
2. 1で決めた結び位置を、左手の親指と人差し指でつまむようにして持つ。
3. 右手でロープの末端側を持ち、左回りにテニスボールほどの輪を作り、重ねて指で押さえる。
4. 末端側のロープがメインロープの後ろを通り、輪の中を通すと8の字が出来上がる(右手を逆手にして、末端側のロープをメインロープの後ろから前に持ってきて輪に通す)。8の字の大きさは各隙間にロープ1本分入るぐらいが適当。
5. 8の字から出るロープをハーネスのタイインループ2か所に下から通し、結び目を根元付近まで持っていく。このとき、ロープの末端側が8の字の下側から出るように向ける。
6. ロープの末端側を左手前に下から挿し込んでロープを引く。
7. そのまま元の8の字の上内側を添わすように、左回りに通していく。
8. 最後、上側に末端を出すときは、元の8の字の左側を通す。
9. ダブルフィッシャーマンズノットで止め結び。8の字から出た末端を、自分から見て外側から手前方向に、時計回りで2回転させ、下から通して締め上げる。このとき末端が10~13cm出ているのが適当(ロープ径の10倍以上)。
止め結びをしなくても8の字がほどけることは、まずあり得ない。僕もジムなど頻繁に結んだり解除したりす場合は、止め結びまで実際しないことのほうが多い。
またロープ末端の長さによっては、ダブルフィッシャーマンズではなくフィッシャーマンズノットで末端処理することもある(このことに対して、うるさく言う人も中にはいるけど、聞き流している)。
しかしスポーツクライミングの国際コンペの世界では、 ダブルフィッシャーマンズノットによる止め結びが義務付けられている。
東京新聞出版局
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