皆々様、ごきげんよう、いとっぺです
久々にあぁ映画を観たわ
というきもちになった作品
ラブ・レター
〜パイランより〜
原題:パイラン
韓国公開2001年
この作品、「アンダー・ユア・ベッド」と同じく日本の小説が原作です
浅田次郎さんの「ラブレター」という短編小説だそうです
つい先日こんな記事を読みました
1位となったのが
チェ・ミンシク✨
今はけっこう重厚な役が多いんですけど
(王様とか将軍とか胡散臭いおっさんとか)
ワタクシ、この方の2000年前後の作品が大好きで
チェ・ミンシクといえばワタクシの中では
ハッピーエンド
この作品大変大好き❤
他にもワタクシの中でミンシク作品上位といえば
春が来れば
原題:花咲く春が来れば
韓国公開2004年
ミンシク氏は情けない男を演じさせたら
情けなさすぎてヘドがでそうなくらい
また夢破れた男が希望を見出す演技は
格別と思います
そして衝撃な作品
我らの歪んだ英雄
原題同じ
韓国公開1992年
こちらはミンシク氏が映画で初受賞した作品
助演賞ですけどやはり光ってます✨
そして作品自体の出来が素晴らしすぎて
観られるならみんなに見てほしい
もちろん
「シュリ」「オールド・ボーイ」「新しき世界」
などなどキリがないです♪
最近の映画は「不思議な国の数学者」でしょうか
あ‼️本国で大ヒットした『破墓』も公開予定ですね
ドラマも「カジノ」に出演されてます
最近は若手や中堅のサポートが上手いなぁと感じます
自分を抑えめにして相手を光らせるような
さて本作に戻りますが
社会の底辺でただ生きてるクズ男
という役柄です
ネタバレ全開でいきます
あらすじは
三流ヤクザのカンジェ(ミンシク)
ヤクザの世界に一緒に入ったダチは
今や組の親分となったヨンシク(ソン・ビョンホ)
カンジェは組の若い衆にもバカにされる有様
子供にエロビデオ売ったりして逮捕されるくらい情けない
そんな時ヨンシクが抗争相手のヤクザを殺してしまう
ヨンシクにカンジェの夢
"船を買って故郷に帰る"
を叶えてやるから代わりに刑務所へ行ってくれと言われ煩悶の末承諾するカンジェ
そして家に警察がやってきた
「あなたの妻が亡くなりました」と
1年前カンジェと偽装結婚したカン・パイラン
会ったことも話したこともない彼女の亡骸を引き取るために江原道テジンへ向かう
列車🚃の中でパイランからの手紙を読むカンジェ
そこには「結婚してくれてありがとう あなたが1番親切です 心から感謝しています」
とあった
その夜「暖かくて幸せだ…」と眠りにつくカンジェ
パイランの亡骸を引き取る旅はそのまま生前のパイランを訪ねる旅となった
クソのように生きていたカンジェは
必死に生きていて
会ったこともないカンジェを愛していたパイランの想いを知る
仁川に帰ったカンジェはヨンシクに
「刑務所に行かない、田舎に帰る」と告げるのだった
そして田舎に帰ろうとした矢先
ふと弟分のギョンス(コン・ヒョンジン)が撮った
「パイラン 春の海」というビデオテープを見つけたカンジェ
ビデオをみていた背後から
ヨンシクの指図で絞殺されていくカンジェ
控えめに言って傑作ですね
今回作品を観ていて
ワタクシが映画が好きな理由をあらためて
確認しました
やっぱりワタクシにとって映画って
"詩"なんですよ
余白や行間の世界なんです
その何もない空間では
自由に各々が空想できるんです
たぶんそれが好きなんです❤️
そして"空間"を読む演技が上手い俳優さんのことを名優と呼ぶのだと思います
「ラブ・レター」って
充ち足りた作品だと思います
身寄りのない借金背負った朝鮮族のパイランと
周囲にバカにされまくってるカンジェ
パイランはカンジェによって自分の存在意義を見出して(自分には夫がいる、私はカンジェの妻だ)
朝鮮族は中途半端な存在でもあります
カンジェは成功することが目標だったけど
人から必要とされ愛されることを欲していた自分にきがついたのだと思います
互いが真に必要なものを受け取った二人
ラストは殺されるカンジェですが
パイランを見つめながら死んでいくのは
最高に幸せだったんじゃないかなぁ
って思いました
そして
作中に赤いマフラー🧣(というかスカーフやろと思いますけど)がキー🗝️アイテムとして出てきます
このマフラー、ギョンスに「ダサい」とからかわれたカンジェが気まぐれに「さっきの子(パイラン)にやれ」と渡した物🧣
気まぐれだったけど
カンジェはパイランに先に与えているんです
戸籍を売ったから金が入ってます💰
"マフラー"という名の同情心❓
そこに求めるものはありません
って与えっぱなしなんですよね…
そしてこの世は出したら入る
という循環なんです
あくまで出す方が先
"出入り"って言葉、出るほうが先でしょ?
ストーリーは一見
パイランがカンジェに与えて
カンジェは受け取っている印象です
パイランは2通目の手紙の中で
「あなたにあげられるものがなくてごめんなさい」
と書いてます
でもカンジェに1番必要だったをくれた✨
パイランはカンジェに与えています
しかしそのは先に与えたカンジェに還ってきたことだったと思います
そして本作でなにげにいい立ち回りしてるのが
ギョンス(コン・ヒョンジン)
どうしようもない兄貴(カンジェ)を理解していて
呆れて見放すことなく
そしてパイランにも優しく接してて
春の海のビデオも「海に芸術しにいこう」
って誘って
「お前の旦那に見せるんだぞ、何か歌え」
って無茶ぶりして撮ってるんです
ビデオ撮影好きなチンピラの姿をした
縁を繋げる天使👼
それがギョンス
ラストでは
ビデオを観て微笑むカンジェの表情がとっても印象的でした
そして同じように微笑んでいるパイラン
時空を超えて愛が通じた瞬間だと感じました
チェ・ミンシクさんの作品に
またひとつ好き❤️が加わりましたよ
こちらの作品は
Huluで観ましたよ✌️
昔の作品も多くて
みたけどもう一回
すっかり忘れてしまったので
観たい作品を何作か観ました
ちなみにパイランは朝鮮族系と思うのですが
昔に朝鮮族について書いた記事
がありますので
よろしければご覧ください
それでは皆々様ごきげんよう👋