「仕様部材を統一する」 | 静岡 工務店 かおり木工房 宗野太輔のブログ
ブログ1739日目
こんばんは、そうのです。

工務店の社長は気前がいい人が多い。

 

「お客さま、好きなメーカーの商品を

 選んでください。予算内であれば、

 どれでも構いません」

 

などと言ってしまいます。

 

しかし、システムキッチン

ひとつひとつとっても、

大きさ、高さ、給排水の位置など、

微妙に違います。

 

設計図上で問題がなくても、

現場で納まらないということが

多々あります。

 

すると、壊してやり直しになり、

余計な手間が増えてしまいます。

 

階段を上り下りして、

一段でも高さが違うと

つまずいてしまうように、

現場も普段のやり方と違うと

確実には違います。

 

たとえ図面に赤線が引いてあっても、

特記してあっても間違えます。

 

それが職人の習性なのです。

 

では、どのように使用を限定するのか、

アルミサッシを例にとって説明します。

 

まずは、アルミサッシの納入のメーカーを

1社にします。

 

ここまでは誰もがやっています。

 

次は、アルミサッシの高さを限定します。

 

北側のサッシの高さを900ミリと決めます。

 

それ以外の高さは使いません。

 

次に、東と西側は1050ミリと決め、

南側の掃き出し窓は、2000ミリと決めます。

 

このように、限定するだけで、

使用するアルミサッシの種類は

かなり減ります。

 

種類が限定できると、価格も下がります。

 

なぜかと言うと、納入業者の見積もり、

発注の作業が極端に減るからです。

 

実は、今まで価格が下がらなかった

原因の多くは人件費にあります。

 

見積もりや発注作業はお金を生みません。

 

お金を生まない作業を

できるだけ少なくしてあげれば、

納入単価は下がるのです。

 

ビニールクロスや玄関に貼るタイルは

どうでしょうか?

 

これらもアルミサッシと同じように

メーカーを一緒に限定します。

 

そして、使用する材料も絞り込みます。

 

ビニールクロスといえば、

量販品のみ、種類は30種類程度。

 

タイルは100角1種類、

色は3色ほどの中から選んでもらいます。

 

このような話をすると、

お客さまが納得するか

心配する人がいます。

 

もちろん、契約した後に

「このような仕組みになっています」

といえば怒られるでしょう。

 

しかし、契約前に

会社のシステムを説明します。

 

仕様を限定することで、

コストダウンを実現でき、

選んでいるものは、

一流メーカー品ばかり

 

と話をすればいいのです。

 

それで納得できないお客さまは

契約をしてくれないだけのことです。

 

しかし、現実にお客さまは

契約前に現物を確認し、

納得した上で契約してくれるのです。

 

工務店側の考えとお客さまの考えは

違うということを再度理解しましょう。

 

   

それでは、また。

 

かおり木工房

代表取締役宗野太輔